走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

明日は明日の風が吹く

2010年05月05日 21時50分42秒 | 考え方
 今日ある人と知り合った。
彼は、今大変な状況にある。
小さな会社を地道に経営していたそうだが、数年前に部下が造反し、仕事を持ったまま出て行ってしまったというのである。
それからが試練の日々であったという。
そして、とうとう会社をたたむことになったとも...
かなりご苦労をされた様子が見て取れた。
彼は、「この社会は立ち上がろうとする者に二度とチャンスを与えようとしません」と、力なく話した。

 この国は、「Re・Dream(夢よ、もう一度)」のチャンスが少ないことをベンチャー育成を支援している時に感じた。

 そして、今夜、女優・森光子さんの半生を振り返る番組があった。
 森さんは、女流作家・林芙美子さんの自叙伝「放浪記」の舞台を89歳で2,000回こなした人だ。
一口に2,000回と言っても、半端ではない。
 その秘訣を問うた時、それは大きな目標に進んでいく時に日々の小さな目標を着実にこなすことだという。

 作家・司馬遼太郎さんは「坂の上の雲」を執筆する前に「峠」という本を書いている。
その中で、「志とは塩のように溶けやすい。男子の生涯におけるほとんどの苦渋は、いかに志を保ち続けるかにある。それは、難しいことではない。日々の箸の上げ下ろし、酒の飲み方などの積み重ねによって成し得る」と。

 脳科学的には、日々の成功体験の積み重ねが大きな成功体験につながるという。
 そして、その大きな目標を達成した時点で、モチベーションは下降するとも。
 「夢」を到達点にするのではなく、通過点にする。
 その通過点に突き進むのも日々の積み重ねを大切にする。

 でも、時にくじけそうになったり、後退を余儀なくされることもある。
 そんなとき唱える呪文は、

  「明日は明日の風が吹く」

 とても素敵な人生を送られた森さんらしい言葉である。