走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

閻魔様がいなくなった

2009年11月25日 23時50分20秒 | つぶやき
 皆さんは覚えているだろうか。
昔、子どもたちの中には閻魔さんがいた。

 そして、その閻魔さんのイメージは子どもたち一人ひとりで異なっていたと思う。
共通していたことは、とっても怖いものということだった。

その存在は両親や祖父母から植え付けられた。
そして、いたずらをすると大人たちは決まってこう言った。
 「閻魔様が連れにくるぞ~!!」
また、嘘をつくと同じように
 「閻魔様がやってきて、その舌をぬくぞ~!!」と

 いつのまにか子どもたちから、この閻魔様が消えた。

 核家族化し、両親は子どもたちに閻魔様を教えなくなった。
その理由を尋ねると
「そんなことを言ったら子どもにバカにされるから」という答えが返ってくる。

 でも、地球上のどの国にも閻魔様に似た存在は今も現存する。
それは、子どもたちに恐怖心を抱かせることが大切だと理解しているからである。
また、親たちも自分が怖がられるよりも架空の閻魔様に悪役を買って出てもらう方がありがたいからである。 

 そして、子どもたちの想像力は、子どもたちの想像力を借りて増幅され、さらに怖いものへと進化する。
そうすると、閻魔様を引き合いに出すだけで子どもは泣き出すのである。
その時に親たちは子どもを温かく抱きしめ、親は子どもを常に守っているということをスキンシップを持って伝えるのである。

 人は時として、見えないものだからこそ恐怖心が増す場合がある。

 家庭教育の基本は、家庭の中に友人をつくるのではなく、まず怖いものがあるというところからスタートしないと始まらない。
我が国の倫理観や道徳心の根っこの部分がぶれ始めているのは、案外こんなところに要因があるような気がする。

 閻魔様は怖いのである。