走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

適材適所

2008年11月25日 20時30分56秒 | その他
 老巧は宝なり

 ある中堅の電気工事会社の話を聴きました。
 その会社では、毎日二人一組の五班体制で電気工事に出かけるそうです。

 ある時、そのチームの中で定年退職を向かえようとしていた男性Aさんに社長が声をかけました。
 「Aさん、定年後あてはあるのかい?」
 「なんにもないよ。」
 「よかったら、そのまんまうちの仕事を手伝ってくれないか。」
 「わしゃあ、若いもんと同じようには、もうやれんよ。」
 「だからさあ、若い奴が出て行くときの道具の準備を手伝ってもらえんかなあ。」
 「そのくらいなら、手伝えるか...」
 「な、無理はせんでぇええけん。」

 そして、Aさんは定年後もバックヤードの担当として引き続きその会社に勤めました。
 するとどうでしょう、毎日、忘れ物や道具を間違えたために工事が中断するなどトラブルが耐えなかったすべてのチームが見ちがえるようになったのです。
その要因は、どうやらAさんの力だったようです。
Aさんは、長年、実践の中で工事の内容によって何が必要で、どういう道具がよく忘れられるといった細かいことまで熟知していたのです。

 当然、その会社は仕事の効率がアップしましたから、嘱託のAさんの人件費など吸収し、それ以上の利益を生んだというのです。

 まさに「老巧は宝なり」です。
私たちは、時に表面(形式)的なことだけを見て本質を見抜けず、気づかないうちに損をしているのかもしれません。

 この会社の社長さんは、卓越した人事管理能力をお持ちのようで...