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シーズン2

会社法で1問(平成24年度司法書士試験第30問)

2012年08月13日 15時09分00秒 | 会社法過去問

 今年の司法書士試験の問題から,株式会社と代表取締役との利益相反に関する問題。

 論点的には行政書士試験でも充分出題の可能性はありますので,一考を。

                     「問題」

 取締役会設置会社であるA株式会社(以下「A社」という。)とその代表取締役Xとの利益相反取引に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

 ア XがA社の取締役会の承認を受けることなく自己のためにA社と取引をした場合であっても、Xは、A社に対し、取締役会の承認の欠缺を理由として当該取引の無効を主張することができない。

 イ XがA社の取締役会の承認を受けることなくA社を代表して債権者Bに対する自己の債務の引受けをした場合には、A社は、取締役会の承認の欠缺についてBが悪意であるかどうかを問わず、Bに対し、当該債務の引受けの無効を主張することができる。

 ウ Xが自己のためにA社と取引をしようとする場合には、XがA社の発行済株式の全部を有するときであっても、Xは、A社の取締役会の承認を受けなければならない。

 エ XがA社に対して無利息かつ無担保で金銭の貸付けをしようとする場合には、Xは、A社の取締役会の承認を受けることを要しない。

 オ XがA社を代表して自らが代表取締役を務めるC株式会社の債務を保証しようとするときは、Xは、A社の取締役会の承認を受けることを要しない。

      1 アエ  2 アオ  3  イウ  4 イエ  5  ウオ