過労死予備群の「食から笑顔になる生活」

夜討ち朝駆けで仕事する日々。忙しくとも自分なりの手間をかけて、美味しく笑顔になる生活を志します。

海苔の佃煮を炊いて、幼子に還る

2020-02-11 08:00:00 | 日いづる国の伝統食


朝寝坊したいと決めていたのに、常より早く起きた朝(笑)。密やかに、パントリーの食材チェックをしました。
年明けから、私の海苔好きを知る方々が、新海苔を贈ってくださったから。2019年の海苔を、食べきりの贅沢佃煮に炊きました。

■食べきりの贅沢佃煮
[材料]
有明の全形海苔 6枚
飲む日本酒を煮きる 海苔がひたる量
味醂 日本酒の1/4量ほど
濃口醤油 味で加減

[作る]
1)全形海苔を親指の爪程に、ちぎる。
琺瑯鍋に、海苔をいれ、日本酒をかけ、ほとびるまで置く。さっくり返し、足りなければ補う。
2)味醂を加えて、ひと混ぜして、弱火にかける。木べらで、ゆっくり優しく、海苔の繊維をほぐす気持ちで、混ぜる。★じっくり!こがさぬように★
3)海苔が、板から解けて、海苔塊のまとまりを持ってきたら、味見をして、醤油を少し加える。食べきりの佃煮だから、塩気を強くしない。

水を加えていないので、日持ちはしますが、海苔の香りが嬉しいうちに、さっと召し上がれ。


幼子の私は、食が細く、心配される子でした。祖父母と同じように、海苔や白身魚を少しで良かった、一人だけ年の離れた孫に、祖母が作ってくれた、海苔の佃煮。「ご飯がたくさん食べたくなるようにね」と言って、私に見せながら、火鉢でユックリ作ってくれました。
嬉しくて、食がすすむと、「明日もつくるから、もっとお上がり。おかずも、お上がり。」 ニコニコする祖母。

大人の食す佃煮は、塩気が強いから、孫にはやらないと言って、手ずから作ってくれた佃煮は、記憶の中で、きれいに輝く黒。
白いご飯、湯気、海苔の黒、朝の陽射し。元気になる魔法の記憶です(微笑)。

食の記憶は、時を遡るパスポート。そして、真っ当にいきようと願う、生涯を護る力なんだと、思います。(微笑)


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