2月29日に名古屋大学で「地球にやさしい資源・エネルギー利用へ~東日本大震災から一年」をテーマに国際シンポジウムが開催された。
今日の東京新聞、中日新聞WEB版に「名古屋大で国際シンポ 脱原発を進める独キーマン2氏語る」と題して、その国際シンポの記事が掲載されている。
中日新聞WEB版
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2012040202000085.html
エルンスト・ウルリッヒ フォン・ワイツゼッカー博士は特別講演「ファクター5:資源消費最小の豊かな社会の実現に向けて」の中で、「CO2を排出せずにエネルギーを獲得することよりも、エネルギーをなるべく使わず豊かになることに軸足を移さなければなりません」と語った。
その通りだと思う。原発の存続を願っている人たちもいることも、その人たちからすると「節電は敵」であることも、百も承知だ。でも、私たち国民、消費者1人ひとりが意識を新たにして、省エネや節電に取り組むことは、とても重要なことだ。政府や東電に「節電してくれ」などと言われなくても、そうしていけばいいのだ。いや、そうしていかなくてはならないのではないか。
話は飛ぶけれど、ペットの流通においては不明瞭な部分がたくさんあり、特にいまペットオークションはブラックボックスになっているという。競りにかけられて売りさばかれる子犬たち。日本ではペットショップで生後40日くらいの子犬が売られている。繁華街で夜中も営業しているペットショップもあり、子犬にとっては劣悪な環境と言わざるを得ない店もある。
2008年の例でいえば、犬の推計流通総数は約59万5000頭。そのうち遺棄されるケースなどを含め、流通過程で行方知れずになった犬は約1万4000頭。そして、その年、飼育できないとして自治体などに持ち込まれた頭数は、約12万6000頭である。生きて新たな飼い主が見つかればよいが、殺処分された子は8万頭以上を数える。
本来ならまだ親兄弟から引き離さないほうがよい週齢の犬が、日本ではなぜ大量に売られているかといえば、消費者に幼齢犬が人気だからである。日本は売れる犬にブームがある国なのだ、ファッションじゃあるまいし。
安易に買って(飼って)、安易に手放す(遺棄する)人が多過ぎる。犬や猫を単なる商品としか考えず、儲けることだけしか頭にないブリーダーやペットショップも少なからずいるわけで、そういう人達を儲けさせているのは、命への意識が低い消費者ということになるのです。
結局、私たち自身の意識の問題なのだと思うのです。
既得権益に群がる人々や原子力ムラの人々、利権を死守しながらペット流通に関わる人達は、残念ながら力が強くて、大きくて、恐らくいなくなることはないと思うけれど、少なくとも「加担しない側」に回る努力をすることや選択することは、私たちにもできるはずです。ワイツゼッカー博士が言っているように、今後どこに私たちの軸足を置くかが問われているのだ。
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