小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

人のために働く犬たち

2014-08-29 | 犬&猫との暮らし
『フロックスはわたしの目-盲導犬と歩んだ十二年』


子どものころから弱視だった著者の福澤美和さんは、
40代半ばにとうとう失明してしまい、
1976年からラブラドール・レトリバーのフロックスと一緒に暮らし始めます。

24年も前に発行された本だけど、
盲導犬の訓練や暮らしぶりが丁寧に描かれていて、
胸を打たれた、オススメの1冊。
この本によって、ラブラドールという犬種にも魅せられた。

フロックスとの最後の日々について新たに綴ったエッセイを加えた新装版が、
2003年6月に文藝春秋社から発行されていたことをつい最近知った。
最後の日々か…、読んだらきっと泣いちゃうな。

ここのところ盲導犬のオスカー君が何者かに
腰部をフォークのような鋭利なもので刺されるという事件がおき、
視覚障がいのある人たちや盲導犬の利用者さんを大変悲しませている。

福澤さんのパートナーだったフロックスも、
わざと蹴られたり足を踏まれたことがあり、
その後遺症で坐骨神経痛になったのだそうだ。
タバコの火を押し付けられたことのある盲導犬もいるとのこと。

足を踏まれても、タバコの火を押し付けられても、
刺されても、彼らは吠えたてたりしない。

そういう特質に付け込んで、手をかけるなんて卑劣極まりない。
己の憂さを言葉が話せない幼子や
動物に向けるのは、本当に卑怯だと思う。

広島の災害現場でも救助犬の力を借りている。
人にはない力を発揮して、人の目となり、手となりして働く犬たちを、
もっと慈しんでもいいのではないだろうか。
コメント
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