平ねぎ数理工学研究所ブログ

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地球温暖化-CO2主因説を疑う(2)-

2008-01-23 00:14:33 | 地球温暖化

グラフは、気温の変化とCO2の濃度の変化の関係を示したものです。
グラフから、「CO2濃度の変化が気温の変化に1~1.5年遅れている」ことが解ります。
これは、気温が原因でCO2濃度は結果であることを意味します。

海水には膨大な量のCO2が溶け込んでいます。海水温が上昇するとCO2が大気中に放出されます。

因果関係が逆転している事実は、皮肉にもCO2温暖化説を最初に唱えたキーリングによって見出されました(1989)。

この研究成果は、CO2温暖化説を推進してきた気象学者を困惑させました。
槌田氏によると、「このキーリングの研究(1989年)は、長い間、気象学者の間で無視されてきた」そうです。
http://env01.cool.ne.jp/global_warming/index.htm(CO2を削減すれば温暖化を防げるのか)

東北大学気象研究所吉村純氏は、「温暖化問題懐疑論へのコメント」と題する論文のなかで、つぎのように述べています。
(注)吉村氏は、CO2温暖化説サイドの研究者です。
http://www.cir.tohoku.ac.jp/omura-p/omuraCDM/asuka/onndannka%20kaigiha%20hanronn.pdf
(温暖化問題懐疑論へのコメント)

抜粋ここから…

前述のように、過去の気候変動で二酸化炭素やメタンを増加させていたトリガーは、気温であってもよく、これを含めて、現在の科学は以下の3つを認めている。
1)気温が原因で二酸化炭素が変わる
2)二酸化炭素が原因で気温が変わる
3)近年の100年スケールの気温上昇は、2)がトリガーである(前の証拠1に対する反論を参照のこと)
1)は2)、3)と両立するので、1)を認めたら最後、2)も3)も主張してはいけないという議論は成り立たない。

ここまで…

吉村氏は、気温が原因で二酸化炭素が変わることを認めています。
それを認めた上で、気温が先かCO2が先かの議論において、「CO2が先としてもおかしくない」と、言わずもがなのようなことを述べています。
「近年の100年スケールの気温上昇は、2)がトリガーである(前の証拠1に対する反論を参照のこと)」と主張していますが、
「前の証拠1」とは、不完全な気候モデルを用いて得られた数値シミュレーション結果のことなのであまり信用できません。