長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

大分のかぼす

2010-09-10 07:25:21 | Weblog
竹細工の教室を始めていらい、
大分とは無駄のない縁でつながっている。
昨日はいつもの木曜日のように、午前中は
お店で仕込みをし、午後に珈琲の器具を買いに
巣鴨までいき、その後に表参道までいき、青山ブックセンターで
本を買出しし、煎茶のお稽古にいった。
一昨年に天真庵にきた縁で煎茶をやるようにMさんが、「茶櫃手前」
という最も基本的な煎茶を入れていた。焼締めの菓子皿に不思議な
お菓子がのっていた。たずねると、大分の豊後高田にある老舗のお菓子屋
さんの「玄米まんじゅう」。なかなか素朴な味がした。

明日は「エリカ庵」。今年は猛暑でたまった疲れをちゃんととらないと、
涼しくなるこれから体調を壊す人が多そうだ。
エリさんの夫君のふるさとは、大分の日田。日田といえば
広瀬淡窓。彼がつくった咸宜園(かんぎえん)は、松下村塾、適塾と並んで、日本三大私塾といわれ、高野長英、大村益次郎、などが通った塾だ。体の悪かった淡窓は、京都や
江戸にいくことができず、かの地に私塾をつくった。咸宜園とは「ことごとくよろし」という意味らしい。身分や性別や年齢を問わない、だれでも学びたいひとおいで、みたいな
開かれた自由な精神を彷彿させる。淡窓詩で有名な

鋭きも 鈍きもともに 捨てがたし 錐(きり)と槌(つち)とに 使い分けなば

というのも、能力や正確が違っても、それぞれの役割や出番がありますよ、という
やさしい哲が、よくあらわれていていい。

もうすぐ大分では「かぼす」が最盛期を迎える。錐と槌はまったく違うものだが、
かぼすとすだちは、時々間違える。これからの季節、かぼすをしぼって、そこに
焼酎を注ぎ、最後にお湯で割って飲む、そんなことが幸せな季節を迎える。
さんまの塩焼きでもあれば、これが最後の晩餐になってもよろし、というくらい
幸せになる。できれば、さんまの皿は、小鹿田焼。「おんたやき」という。大分県日田市に伝わる焼き物だ。水車で土や釉薬になる長石を砕き、穴窯で焼く。現代のライフラインが
とまっても、生活ができるような究極なエコ生活をやっている10件の窯が、山里に昔から
ひっそりと暮らしている。




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2 コメント

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Unknown (たいじ)
2010-09-10 13:42:19
大分のかぼす。
私も出張で行った際はよく頂いて帰ります。
焼酎に絞って入れるのが何とも贅沢な飲み方なんですよね。

もう直ぐゲンキの一周忌ですね。
近くそちらに顔出します。
またメールしますね。
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Unknown (天真)
2010-09-11 08:07:02
ITをやってたころは、熊本に
縁があったけど、最近は、大分
と縁があるバイ。
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