月に一度、珈琲の焙煎教室と、煎茶のお稽古をやっている。
先月に続き、今月も「すすり茶」を楽しんだ。夏目漱石の「草枕」に
玉露の楽しみ方を描写している文があるけど、飲むものではなく、舌の上
でころがしながら、お茶の精みたいな甘露を味わう。
........舌の先へ一しずく落して味わってみるのは、閑人敵意の韻事である。(草枕より)
昼間仕込みをやっていたら、野良の「テン」が遊びにきた。ので、餌をカンパしていると、
後ろに人の気配。女学生みたいなおぼこい女子がいた。休みだけど、どこからから珈琲か蕎麦を食べにきた、という感じ。
「ごめん。今日は休みなんや」と答え、「どこからきたの?」と問うと、「ベルリンからきました」と女子。
「錦糸町にあるキャバクラじゃない?。ほんまもんのベルリン?」というと「ほんまです」
と京なまりの返事がかえってきた。「それでは、茶でもどうぞ(喫茶去)」で、すすり茶と梅鉢屋のお菓子
をだしながら談論風発。話をしていると、その女子は、同志社を卒業後、日本の文化を世界に伝えようと、
ヨーロッパにいき、今ドイツのベルリンでそのような活動をしているらしい。
「この煎茶の文化をヨーロッパ人に教えたい」というので、「それは君の仕事やな、きっと」といって、
久保さんの黄瀬戸の「すすり茶碗」を一個託して、お別れした。来週あたりは、ベルリンで久保さんの茶碗で
「月見の茶会」が催されるかもなんばん。ベルリンから、いろんな国や文化の壁を壊して、煎茶がひろがっていくイメージ。
夜は、ベテランの人たちと、「月見の茶会」よろしく、すすり茶を楽しんだ。はっきりとではないが、ボーっと
仲秋の満月が見えた。自然とふれあう・・・・これも閑人敵意の韻事。
明日は「ボサノバのライブ」 最高の秋の韻事。
17日(土) ボサノヴァライブ 「海」
演奏:山本ひかり(歌・ギター)
19時開場 19時半開演 ¥3,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
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