かぼす、はワードでは変換できないけど、「果母酢」
と書く。秋の青果物の母なる酢。まさにいい得て妙である。
母とは、女性の乳房の象形文字らしいが、秋の柑橘の一滴一滴は
夏ばてした体の細胞の片隅まで浸透していくようで、ここちいい。
昨日は「書の会」だった。この会は、ぼくが「二十一世紀情報産業ネットワーク
協同組合」というITの業界団体の理事長をやらせてもらっていたころに、ゲームソフト
の社長の貞本さんと縁ができ、大塚の江戸一でよく酒を飲みながら「将来、天真庵で
書をやりたい」と話していた夢がかなったものだ。
売茶翁という、煎茶の世界では神さまみたいな人を助けた書家で、「亀田窮楽」
という人がいた。茶をやるために、還暦近くに坊さんも身分を捨て、上洛して
煎茶道を広めた貧乏な茶人を、酒中仙よろしく、酒三昧で貧乏な書家が、助ける。
なかなか風流な話である。先日その亀田窮楽の掛軸を銀座の骨董屋で、
「ままよ きんたま男の子」と、買ったはよかったが、この二ヶ月は、財布の
中に秋風が吹いていた。でも、それを二階の床の間に飾り、毎朝玉露を入れて
飲みながら、ながめていると、清貧に生きた文人たちの人生を垣間見るようで、
えもいわれぬ充実した気持ちになれた。
昨日は、黄檗山の開祖、隠元和尚と、二代目の木庵の「達磨」にかかわる
掛軸をかけた。ぼくの蕎麦の師匠も「達磨」。その前は「翁」だった。
広島の達磨は、白井磨さんが設計した。お店に飾ってある「達磨」という
書は、白井磨さんの父でもある、白井晟一さんが書いたものだ。
白井さんは、黄檗山で書を習った。隠元さんは、いんげん豆で有名だけど、
普茶料理とか、禅を日本に伝え、書道や煎茶道でも、初祖といってもいい人だ。
昨日は、秋らしい書を、みんなで書いた後、戦車くんが九州から土産に
といってくれた「さつまあげ」を酒肴に、かぼす焼酎を酌み交わした。
夕方準備をしていたら、spice cafeの伊藤シェフが、10月31に開催
する「JAZZ十間橋」の打ち合わせにきた。
かぼすを、セルフで絞りながら、夏休にいった沖縄のカフェの話や、お互いの
縁のあるお店の話などで盛り上がった。当日は、「ぶんかん」の日替わり
店長たちも、料理をつくることになった。多士済々な文人や芸術家や料理人
たちが、この文花にやってくるようになった。
今日は「十五夜コンサート」
赤松林太郎くんのピアノ・慶野未来(ホルン)さん、宮野亜希子(ヴィオリン)の三人が奏でる「ホルン三重奏」。
月見の茶会みたいな素敵な夜になりそうだ。
と書く。秋の青果物の母なる酢。まさにいい得て妙である。
母とは、女性の乳房の象形文字らしいが、秋の柑橘の一滴一滴は
夏ばてした体の細胞の片隅まで浸透していくようで、ここちいい。
昨日は「書の会」だった。この会は、ぼくが「二十一世紀情報産業ネットワーク
協同組合」というITの業界団体の理事長をやらせてもらっていたころに、ゲームソフト
の社長の貞本さんと縁ができ、大塚の江戸一でよく酒を飲みながら「将来、天真庵で
書をやりたい」と話していた夢がかなったものだ。
売茶翁という、煎茶の世界では神さまみたいな人を助けた書家で、「亀田窮楽」
という人がいた。茶をやるために、還暦近くに坊さんも身分を捨て、上洛して
煎茶道を広めた貧乏な茶人を、酒中仙よろしく、酒三昧で貧乏な書家が、助ける。
なかなか風流な話である。先日その亀田窮楽の掛軸を銀座の骨董屋で、
「ままよ きんたま男の子」と、買ったはよかったが、この二ヶ月は、財布の
中に秋風が吹いていた。でも、それを二階の床の間に飾り、毎朝玉露を入れて
飲みながら、ながめていると、清貧に生きた文人たちの人生を垣間見るようで、
えもいわれぬ充実した気持ちになれた。
昨日は、黄檗山の開祖、隠元和尚と、二代目の木庵の「達磨」にかかわる
掛軸をかけた。ぼくの蕎麦の師匠も「達磨」。その前は「翁」だった。
広島の達磨は、白井磨さんが設計した。お店に飾ってある「達磨」という
書は、白井磨さんの父でもある、白井晟一さんが書いたものだ。
白井さんは、黄檗山で書を習った。隠元さんは、いんげん豆で有名だけど、
普茶料理とか、禅を日本に伝え、書道や煎茶道でも、初祖といってもいい人だ。
昨日は、秋らしい書を、みんなで書いた後、戦車くんが九州から土産に
といってくれた「さつまあげ」を酒肴に、かぼす焼酎を酌み交わした。
夕方準備をしていたら、spice cafeの伊藤シェフが、10月31に開催
する「JAZZ十間橋」の打ち合わせにきた。
かぼすを、セルフで絞りながら、夏休にいった沖縄のカフェの話や、お互いの
縁のあるお店の話などで盛り上がった。当日は、「ぶんかん」の日替わり
店長たちも、料理をつくることになった。多士済々な文人や芸術家や料理人
たちが、この文花にやってくるようになった。
今日は「十五夜コンサート」
赤松林太郎くんのピアノ・慶野未来(ホルン)さん、宮野亜希子(ヴィオリン)の三人が奏でる「ホルン三重奏」。
月見の茶会みたいな素敵な夜になりそうだ。
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