昨日は、歯医者と鮨屋の梯子の話をした。
このふたつのは、共通のものがある。押上にきて10年近くなる。
この街にも歯医者もあれば、鮨屋もたくさんある。でも「いきつけ」というところまで
座って安心、口をあんぐりして安心、お金を払って、外にでて、えもいわれぬ満足感、
マタキタクナールみたいなものが全身をかけめぐる、みたいなところは、100人に百か所
あるのではなかろうかしらん。
東京で一番よくいく鮨屋は「大山」にある。ヨネクラジムでよくいっしょにトレーニングを
した「岩本」さんの「いわもと」。元・日本チャンピオンでその当時の防衛記録と流血(自身の)記録を
もったナイスガイ。ぼくと同じ年で、リングを降りてから板前修行をし、15年くらい前に自分の店を持った。
昨日の夜遅く携帯に岩本さんから着信があった。いつも誕生日の日に必ず電話をくれる。
ヨネクラボクシングジムの後援会に入ると、毎年かみさんの誕生日に花が届く。
最初の年、かみさんが玄関に届けられた大きなバラの花束に、びっくりしていた。
手書きのメモが添えられていて「ぼくたちが、リングの上で元気に闘っていけるのは、
奥さまのおかげです。これからも応援よろしくお願いします。」とか書いてあって、
名前に「ハリキリボーイスたちより」となっている。こんなサプライズな花が届いて
喜ばぬ女性はいないと思う。ちょっと汗臭い男世界の話だけど、時代が変わっても風化しないよさが漂っている。
掘割のバス停でバスを待っている間、元気なおじいちゃんがベンチに腰を下ろした。慈悲深いしわが彼のおだやかな
人生を彷彿させている。「どこまでいかれるのですか?」と声をかけると、「巣鴨地蔵通りにアルバイトにいく」、と
返事があり、「個人商店をやっていたので、年金をかける余裕もないから、80になっても働いております」と笑顔で
答えられた。どうみても70歳そこそこにしかみえないくらい、若い。
リングで燃え尽きてしまう人、退職したり、仕事を失ったりして、がっくり年をとる人、年金暮らしになりボーっと
毎日をおくっている人、それぞれだけど、体が動くうちは、人さまのお役にたてることができるのは、幸せなこと
つくづく思う。
今日はコンサート。16時閉店。ノビは、お店ができてすぐに蕎麦を偶然手繰りにきて、毎年ライブを
やってくれている。店にきたのは、彼女が東大を卒業したてのころだ。
ぼくと同郷で、震災の後にもライブがあり、福岡のお母さんが「あなたは歌うために産まれてきたんやけん、
こんな時こそがんばって人さまに勇気とか希望を与えるような歌をうたいんしゃい」といわれた話をした。
こんひとのおばあちゃんは下関で喫茶店をやっている。すばらしいアーティストだし、その仲間たちの
音楽が素晴らしい。
4日(金) les・KOMATIS ライブ
演奏:Nobie (ヴォーカル)・片倉真由子(ピアノ)・太田朱美(フルート)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
24日(金) 『倍音の森』 ライブ演奏:田嶋真佐雄(コントラバス)・熊坂路得子(アコーディオン)
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