長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

平成28年申年生まれの子がライブにきた。

2015-12-06 08:53:57 | Weblog

昨日は山本ひかりさんのギターの弾き語り。満席だったけど、もっと

多くの人に届けたいような素敵なライブだ。来年4月1日から天真庵も10年目に入る。

その次の日、4月2日(土)にまたボサノバを聴かせてくれることにあいなった。

彼女は、こないだまで大学生だった。平成1桁生まれの子。毎回彼女の歌を応援しに

きてくれるおじいちゃん、おばあちゃんがいる。おじいちゃんは、昭和1桁生まれ。

耳も遠くなって声は聴こえないらしいけど、じっと目を閉じながら孫の歌うボサノバを

静かに聴いておられる。お酒も飲めなくなったので、「ぼくの分をマスターどうそ」という。

ありがたく陸奥八仙を頂戴した。こころまで沁みてきそうな滋味だ。

昨日の朝刊にビルなんじゃらいうIT長者が財産のほとんどを寄付したとか、なんじゃもんじゃ

の記事がのっていた。日本人は昔から人のお役にたつならば、と寄付をする時は、黙って

いたもんだ。そんな人知れず、いいことをすることを「陰徳」という。死語になりつつあるけどいい日本語だなあ。

お金がなくても、「こんな孫ががんばっているよ」とか「友達がこん個展をやるねん」とか、「ほったて小屋みたいな

お店やけどがんばっているっちゃ」とか、できる応援をすることも立派な「陰徳」やと思う。

カウンターでボサノバを聴いていた「くまもんさん」が、「あかちゃんができたごたあります」と熊本弁でいわしゃった。

ということは、昨日のライブは、平成ひとけたの歌姫と、そのじいちゃんの昭和ひとけた、そして来年平成28年に生まれる子

までの幅で、「共に楽しんだ」ことになる。ぼくの5まわり下の申だ。還暦になると赤いちゃんちゃんこを着るのは、

「子供に戻る」という縁起でもあるらしい。ということは、同級生みたいなもんかもなんばん。

今日は日曜日なので16時に閉店。それから「蕎麦打ち道場」。今日打つ蕎麦は、「友達の誕生日祝い」にするらしい。

そばというのは、「つなぎ」を入れて打つ。そのつなぎが、人と人を結ぶ。だから大みそかに蕎麦を食べるという習慣は、

「年が変わっても縁が切れませんように」と願ってのことだ。今年の暮れは「自分で年越し蕎麦を打つ」という新人さん

がたくさん手を挙げている。きっと申年というのは、「新しい縁結びさん」たちが、活躍する年になるに違いない。