天然居士の独り言

主に日記主体のブログです。

ともしび・・・

2019年06月05日 18時27分33秒 | 日記
 今日は、久しぶりにヒカリ座に映画を観に行きました。
 その映画が「ともしび」でした。
 主演は、シャーロット・ランプリングです。
 昨年の6月2日に、やはり彼女が主演の「ベロニカの場合」を観ました。
 この映画は、彼女の出演場面は後の方で、
 それほど多くの場面で出ていた訳ではありませんでした。
 今回の「ともしび」は、ほとんど彼女の一人舞台の感じでした。
 何と彼女の全裸シーンも出て来ました。
 1974年に制作された「愛の嵐」では、彼女がナチスの帽子を被り、
 上半身裸にサスペンダーをつけた姿で踊るシーンがありましたが、
 40年以上たってから、また彼女の胸を観てしまいました。

 この映画で、彼女は2017年のヴェネチア国際映画祭の主演女優賞を獲得しています。
 ヨーロッパの映画祭で評価の高い映画は、難解な映画が多いと思っていますが、
 この映画もとても難解な映画でした。
 音楽もなく、物語の説明もなく、途中で様々な出来事がありますが、
 それも何故そうなったのかが分かりません。
 以前観た、インド映画の「バジュランギおじさんと小さな迷子」とは、
 真逆の映画だと思いながら観ていました。

 映画は、冒頭彼女の絶叫で始まります。
 これは彼女が通っている演劇サークルでのトレーニングなのですが、
 驚かされます。
 ベルギーの地方都市で穏やかな生活を送っていた老夫婦でしたが、
 夫が収監されてしまいます。
 何故収監されたのか、一切説明がありません。
 一人の生活になり、少しずつ変化が出て来ます。
 ケーキを焼いて息子の家に届けますが、拒絶されてしまいます。
 その帰り、駅のトイレで号泣するシーンがありましたが、
 とても迫力がありました。
 夫の愛犬を譲り渡し、浜辺に打ち上げられたクジラの死骸を見に行き、
 何となくそれまでの生活から変わろうとするところで映画が終わります。

 地下鉄のシーンが何度か出て来ます。
 車内で、アラブ系の若者に取り囲まれたり、
 同じく車内で、パントマイムを演じる黒人がいたり、
 あるいは、車内で猛烈な言い争いをする女性がいたりしますが、
 彼女は静かにそれを見ています。

 最後、深い地下鉄のホームに降りるのに、
 エスカレーターを使わずに階段で行きます。
 その辺に、これからの生活への決意のようなものがあったのかも知れません。

 とにかく、良く分からない映画でした。
 台詞も多くはなく、目で演技する感じでしたが、
 70歳を超えても魅力的なシャーロット・ランプリングを
 堪能できた感じがしました。

コメント
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