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アートNPOヒミング(5) 人と人をつなぐ空間

2009-07-14 10:39:37 | TOYAMAな多文化共生
(以下、中日新聞から転載)
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アートNPOヒミング(5) 人と人をつなぐ空間

2009年7月14日

ヒミングアートセンターの前で会話を弾ませる人たち=氷見市で
写真

 氷見市のアートNPOヒミングの活動拠点がヒミングアートセンター。蔵を改造したこの場所が、地域の人らが集うコミュニティーセンターの役割も担っているという。

 氷見市を流れる上庄川の河口にたたずむヒミングアートセンター。近所のおじちゃんたちが「おうっ、今日はどうや」と声をかけて入って来る。蔵の大家さんも交え、お客さんも一緒にわいわいとにぎやかに話が弾む。ちょっと氷見に来ただけじゃ味わえない会話がここにはある。アートセンターは現代美術の展覧会を開きレクチャーやワークショップも行う場所。でも、コミュニティーセンターとしての役割も大いに担っている。

 そもそもこの場所は、メンバーのアーティスト平田哲朗が大家さんや近所の方との会話から蔵と場所の歴史や思いを知り、それを反映した形に改修した。改修の間、みんなが進行具合を見にやって来る。そうして蔵のこと、場所のことを、いろいろ伝えてくる。その会話自体が価値ある空間作品に見えた。

 オープン後は子どもたちもやって来る。自転車をこぐと発電して電車が動いたり風船が膨らんだりする創作自転車の展覧会を開いたとき、近所の男の子は「僕が作ってほしい自転車」だと、発電して流しそうめんができる機械を紙に書き始めた。こちらからなにか提案したわけではないのに、何かを受け取ってくれた。

 それからも彼はしょっちゅうヒミングにやって来る。そして、おじちゃんたちがくれたカキをほおばりながら、どうやって殻を開けるかを見ている。ささいな会話から自分が暮らしている場所のことをより深く感じるんだなと思う。最高の空間だと思う瞬間だ。

 ふらっと氷見に来た人も入りやすいようカフェスペースがあったり、上映会を月に一回開いたり。氷見在住で常連になった外国人が、気ままに話す英会話教室を企画したりと、さまざまなことが起こり人と人をつないでいく。

 環境が人にとても影響を与えると思うことがある。だから、ここでの話のやりとりや、この場所で起こることが未来をつくる。そんな現在進行形のコミュニティースペースになるといいなと思っている。 (アートNPOヒミング代表 高野織衣)

宇都宮・清原地区国際交流会 4カ国語で生活便利マップ

2009-07-14 10:38:58 | 多文化共生
(以下、下野新聞から転載)
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宇都宮・清原地区国際交流会 4カ国語で生活便利マップ
(7月14日 05:00)

 【宇都宮】清原地区に居住する外国人の支援活動を行う「清原地区国際交流会(アミーゴ)」はこのほど、同地区内の病院など生活にかかわる場所を4カ国語で掲載した「生活便利マップ」を作製し、会員らを対象に配布を始めた。外国人からは「知らなかった場所も載っていて、分かりやすい」と好評だという。

 清原地区は本庁地区以外で最も外国人登録者数が多く、5月末現在695人が登録している。多くの外国人が住む清原台は、道が入り組んで分かりにくいため、一目で分かる地図を作ろうと、同会スタッフ6人が昨年秋から、清原台、テクノポリスセンター地区、清原工業団地を回り、生活に欠かせない場所を洗い出した。

 マップは両面印刷で、日本語、英語、ポルトガル語、スペイン語の4カ国語で表示。スーパー、レストラン、金融機関、病院・薬局、公共機関、公園、コインランドリーなど約110カ所を7項目に分類し、掲載した。日本語の漢字にはルビを振り、ひらがなが読め、他言語を使用する外国人にも配慮している。

 項目ごとに色分けしたカラー印刷のB4判で、約1千部印刷した。製作費約10万円のうち、5万円を市の補助で賄ったという。

 阿久津容子会長(59)は「清原に来た人が生活に困らないようになってもらえたらいい。そして、清原っていい所って言ってもらえたら最高です」と話している。

 同会は1999年、清原地区の住民と外国人が住みやすい地域社会をつくろうと、同地区住民が中心となって設立。日本語会話教室の開催や外国語訳ごみステーション用看板の設置など、さまざまな活動を行っている。

 マップの問い合わせは阿久津さん電話028・667・1014。