鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3954回】 1つのビジネスモデルの成功は10年まで

2021年10月27日 | 住宅コンサルタントとして

1996年に社会人となってから、

住宅業界に関わり続けて25年。

 

一世を風靡した会社が定期的に表れてきました。

 

価格が不明確な業界に一石を投じた、

坪単価いくら、という価格提示をした、ある会社。

 

更には坪単価25.8万円という、

衝撃的な価格を提示し、

一気に全国展開した会社もありました。

 

「家はまだ建てるな」という

小手先のテクニック満載のチラシで、

集客に成功し、結果それなりの受注をした、

地方工務店も多数でましたし、

そこから派生した卓越したマーケティング手法で、

圧倒的なブランディングで成功し、

更にはその社長は本を何冊も出版した、

地方の雄の工務店もありました。

 

ただ、一世を風靡したこれらの住宅会社の成功は、

10年以上、続いていないのが現実です。

 

当時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのに、です。

 

すなわち、業界内のビジネスモデルの成功期間は、

最大10年まで、という感じが個人的にしております。

 

そして今、業界内で成功しているのは、

デザイン力が高く、

設計士が全て対応する、というのが売りのポイントで、

設計事務所が工務店機能を持った会社のパターンと、

圧倒的なデザイン力とコスパ力で一気に成長した会社。

 

キーとなるポイントは、設計デザイン力です。

 

ただ、このモデルの成功も、

あと数年かなぁ、と個人的に感じています。

 

その理由はいくつか挙げられるのですが、

1つは、どの会社もデザイン力が急激に向上しているので、

デザインによる差別化が難しくなっていくこと。

 

そしてもう1つは、過去の成功体験が、

自社の変革のスピードを鈍らせる、ということ。

 

成功した会社は、その成功体験が忘れられず、

市場の変化に対応できなくなることが多いのですね。

 

一方、弊社のクライアント様は、

市場の変化に対して常に変わり続けるので、

10年以上、着実に成長されている会社が多い。

 

一世を風靡したり、業界内で目立たなくとも、

地域で支持され、OB様に応援され、

その地に無くてはならない会社になる。

 

そういうポジションを

クライアント様と目指していきたいと思っています。


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