鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2805回】 頭で覚えたことを話しているうちは・・・

2018年09月04日 | 住宅コンサルタントとして

営業でもスポーツでも、本質は同じです。

 

私はテニスのインストラクターを学生時代にしていました。

 

テニス未経験の生徒さんに、フォアハンドを教える時は、

 

①バウンドしたボールが頂点から下がってくるところを下から上に打つ

②ラケットを引いた時に、グリップエンドが自分の打ちたい方向を向いている

③ラケットの面が地面に対して垂直の状態で、ボールに当てる

④当てた後、ラケットのヘッドが上を向くところまでフォロースルーを大きく取る

 

というようなことを伝えるのですが、

生徒さんは最初のうちは頭で考えたことを忠実にやろうとします。

 

ところが、複数のことを同時にしないといけないので、

例えばボールと体の距離感を取ることを意識すると、ラケットを引いた時の位置がずれたり、

フォロースルーを意識するとボールの下からラケットが出ていなかったりと、

頭で考えたことと体の動きが一致しないのです。

 

何度も何度もフォアハンドの練習をしているうちに、

次第に頭でイメージしたことを体が表現できるようになってきます。

 

そしてそれ以降もずっと練習していると、何も頭で考えなくとも勝手に体が動くようになる。

 

このレベルまで到達すると、それなりのレベルのプレーができるようになります。

 

 

営業も実は全く同じです。

 

最初はインプットした知識やトークのパターンを頭で思い出しながら話すのですが、

順番がバラバラになったり、伝えるべきことが抜け落ちたりと、

頭でイメージしていることと実際のトークに大きなズレが生じます。

 

それが繰り返し練習することで、頭でイメージしていることを大体話せるようになるのです。

 

でもここで満足してはいけないのです。

 

今の時代、頭で考えていることを伝えるだけでは、お客様の心は動きません。

 

大切なのは、こちら側が心で話すことです。

 

頭で考えていることを話すだけでは、お客様の心には刺さらないのです。

 

心で話すということは、結局のところ、自分が本当に自社の商品を好きかどうか?

自分が働かせていただいている会社が好きか?

お客様のことが本気で好きか?

 

そういう部分が全て関係してくるということです。

 

経営者はスタッフさんが本気で自社を好きになってくれるような会社をつくる。

そして自社の商品のクオリティーを高め続ける。

 

スタッフさんは、会社を良くしていくために尽力する。

会社や働く仲間の良いところを見つける努力を続ける。

 

経営者側もスタッフさん側も、お互いが努力して、本当の心の営業ができるのだと思います。

 

皆さんは心でお客様と会話することができていますか?

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