鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2654回】 数字は狙って出す

2018年04月06日 | 住宅コンサルタントとして
経営財務のこと、貸借対照表と損益計算書のことを理解している経営者は、
実際のところ、それほど多くはないと感じています。

表面的に理解していても、深い部分で理解していないと
組織が大きくなっていく中で、貸借対照表のバランスが非常に悪くなっていくことが多いです。

貸借対照表をバランス良くするためには、毎年の決算で安定的に利益を出し、
内部留保を構築していかないといけません。

この本質が分からず、税金を納めるのがもったいない、と
必要以上に利益を圧縮して決算前に無駄遣いをする会社は、
自己資本比率が脆弱になり、
いざ外部環境が不況になった際に乗り越えられなくなるのです。

そして投資に関して言えば、自己資本比率をある一定以下にしない範囲で行う。

自己資本比率が下がると、必然的に資金繰りに困るようになります。
結果、目先のことばかり考えなくてはならないようになってしまう。
それが一番、リスクかなと思います。

自己資本比率を高めるためには、狙って税引き後当期純利益を出していかなくてはなりません。

そのために、売上総利益を上げることと同時に、販売費及び一般管理費を下げる努力を行う。
更に支払利息などを少しでも低く抑えられるよう、金融機関と交渉を行う。
そして住宅会社の場合、今期の竣工引き渡し数をコントロールする、
ということが必要なのです。

住宅会社は、受注してからお引渡しまで6~8か月、かかります。
ということは、決算対策は、当期がはじまってすぐに行うべきなのです。

このあたりのことを経営者が心の底から理解できていると、
決算の数字はしっかりと狙って出せるようになるのです。

でも、表面的な部分しか理解していない経営者は、
(表面的なことしか理解できていない経営者って、自覚症状が無いのですが・・・)
決算直前であわてだすのですね。

経営者にとっては、当期の純利益や自己資本比率、流動比率。
営業マンにとっては、契約棟数や竣工棟数。
設計や工事、コーディネーターに関しても、狙うべき数字はあります。

数字は狙って出すものです。

皆さんはどんな数値目標を持っていますか?

その目標達成のために、どういうことに取り組んでいるのか、説明できますか?
コメント
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