光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

今月の中古モデルから・マイクロのED72

2017-02-09 05:34:14 | 車両・電気機関車
 元日入線のDD13に続く今年二番目の中古モデルから。

 マイクロエースのED72。
 ED72は数年前に試作機を入線させていますが、今回は量産機を見つけました。
 (下の写真は試作機です)

 SGを搭載して一般客車の牽引にも対応させた九州向け電機ですがED73をストレッチして中間台車を加えた様なフォルム(いや、逆にED73の方がED72をショーティにしたのか汗)は、間延びした感じが無くむしろのびやかにすら見えるほどです。

 このプロポーションの良さがED72の魅力のひとつです。
D
 加えてED73同様に私の琴線をくすぐる「逆スラントノーズの前面」!
 鳩胸とか言う通称もあるのですがどういう訳かこの前面を見ると妙にワクワクする私がいます。
 そんな訳で久しぶりに店頭での衝動買いを決意させたモデルです(あのKATOのDD13すら一晩迷ったのにw)

 造形はオレンジ色の成形色丸出しの碍子と屋上配線のパーツに違和感を感じる物の他についてはED72の特徴を良く捉えていると思います。

 走行性はこのメーカーのモデルでは毎度書いていますが「いつものマイクロの走り」
 当時はスムーズさを感じさせるはしりっぷりでしたが、最近はKATOやTOMIXがより走りを洗練させてきたので相対的に見劣りを感じさせるところもあります。

 とはいっても不満もそれほど感じません。

 個人的に好きな機種だけにED72について書きだすとおよそ理性的でない、まるで支離滅裂な書き方になってしまいますね(大汗)

鉄道博物館にて

2017-02-08 05:30:43 | 旅行・探訪・イベントなど
この間のブログでも書きましたが前に鉄道博物館へ出かけた折に書き落としていたネタがあったのでこの機会にいくつか。

 その日の昼食(と言っても相当に遅かったのですが)は今回初めて日本食堂で食べる事になりました。

こういう場所でメニューの頭に「食堂車の」とか「駅食堂の」とか頭についてくるとなんだか食べたくなるから不思議です。

因みに私の場合、食堂車という所で飯を食べた経験は生憎ありません。

東北新幹線で大晦日の最終で帰省した折にそこのビュッフェでカレーライスを食ったくらいです。

あの頃は末期的と言いますか「メニューがカレーライス、ラーメン、うな重」の3つしかなく、しかも当時の相場から見ても無闇に高い。

 しかも立ち食いで「後ろの順番待ちを気にしながら早々にかっ込む」といった按配で「グルメ」と言う言葉からは14万8千光年くらいは遠い所にある食事でありました。

味なんかは推して知るべしです。

そんな痛い目にあっていながら「本格的な食堂車の料理が食える」というのはそれなりに好奇心をかきたてられました。


 注文したのは「スパゲッティベロネーズ」と称する「とんかつの乗ったスパゲッティ」
 食堂車と言うよりも、むかしのデパートの最上階にでもありそうな感じのメニューです。

さっそく喫食

 カツは衣がバリバリしていて肉は薄く(商品としてのカツは衣が厚いのが常識だったw)、パスタに掛かるソースはこれまた異様なほど薄味で具が全くなし。

 平たく言えば「まずい」の1語なのですが、今回ばかりは「このまずさが懐かしい!!」

 正直言いまして食堂で大枚はたいて「まずくてうれしかった」と言う経験を初めて味わいました。
 まさに昭和40年代のテイストがバリバリです。

 私の子供の頃なんかはこういうメニューに随分と憧れたものです。
 これと同じものを家で出されたら怒り狂うこと必至と思うのですが、食堂車でこれが出たら結構嬉しそうに食べていたのではないでしょうか。



 それと賄い丼セットと言う奴も頼んでいました。
 こちらがまた「ご飯の上にミートソースがかかり、更にメンチカツと温泉卵が載っている」という量の割に無闇にカロリーの高そうな代物です。

 これを食べていて「大いなる驀進」の中原ひとみや「特急にっぽん」のフランキー堺とかもこういうのを食べていたのかとか妙な事を考えたりします(笑)

 最初、プリクラかと思いましたが3DSのゲームのアイテムをダウンロードするものらしいです。
 博物館に来るときに使ったニューシャトルのSUICAに記録された改札記録に反応するものらしいというのがおもしろそうだったのでやってみたら出てきたのはレシートが一枚。これを使うには更にゲームソフトを買わなければならないと聞いて一気に萎えます。
 うちの子供は3DSを持ってはいますが、これのためにソフトをわざわざ新調するほどでもないので結局無駄になりました(汗)

 帰途の大宮駅前広場にて
 こじゃれたモニュメントですが東北新幹線の開業一番列車の車輪だそうです。
 余った車輪を使ってレイアウトの駅前広場にこういうのも良いかもしれません。

「模型機関車・その魅力の世界」

2017-02-07 05:29:09 | 書籍













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 Guy R Williams著「模型機関車/この魅力の世界」(実業之日本社)

 日本版の初版は1970年ですから相当な年代物です。
 装丁もなかなかずっしりとした物です。
 「外箱の付いた鉄道模型の本」というのはこの当時相当に珍しかったと思いますが、それらもひっくるめるとある意味「書斎のステイタスにはもってこい」といった重厚感があります。
 本書は当時の価格で4000円だそうなので今の感覚では間違いなく1万円超えの一冊にはなるでしょう(尤も古本なので3分の1位の値段で買えましたが)

 写真集ならいざ知らず、鉄道模型の総論を書いた本でこれほど重厚な一冊にはこれまでお目に掛かった事がありません。

 内容は1970年までの鉄道模型の歴史、各スケールの変遷、機関車、客車など車両ジャンルごとの模型の概観、更にはレイアウトにもかなりのボリュームを割いて俯瞰しています。
 まず印象的だったのは写真の豊富さ。
 車両ひとつとっても歴史的なヴィンテージモデルや当時の最新モデル、更には日本のEF58の16番モデルまで掲載されている充実度。
 それと同じ密度でレイアウトやストラクチャーの項まで設けられていますからすごい。

 ただ、発行時期から言ってNゲージはまだ発展期だったので記述はやや薄いですし、Zゲージは影も形もありません。一方でOゲージやラージモデルにも結構ボリュームを割いて書いたあったりするので当時の鉄道模型界を俯瞰するには十分と言えます。

 JOHN ALLENのGD LINEひとつとっても本書で初めてまみえる写真が数枚掲載されていますからこれだけでも貴重ですし、それらの写真が結構大きなサイズで掲載されているのでそれらを眺めているだけで十二分に酔っぱらえます。
 

 更に本書で特徴的なのは「各ジャンルごとの鉄道模型マニアの生態(と拘り)」を生き生きと描いている点で、ここまで描いたのは他の模型本でも滅多に見られない特徴です。
 本書の作者は鉄道模型のマニアではなく交通関連全般を守備範囲とするライターだったそうなので、それらのマニアの嗜好や生態についての描写は他のライターに比べて一歩引いた視点から(つまり一般寄り)の視点で書かれているのが本書のもう一つの特徴と言えます。

 そんな事もあったので著者についてもっとよく知りたいと思いネットで検索してみたのですがヒットした著書を見ると帆船模型や飛行機模型の本なんかも出てきたりします(笑)

 読みようによってはややシニカルに見えるところもありますが、読んでいて頷けるところも多いので少しは共感を持って読めます。

 そんな訳でかなりのボリュームだったにもかかわらず一気に読破できました。

 但し、本書の中で特に鉄道模型の歴史に関する記述には誤りも結構多いそうです。
 その点は当時のTMSのミキストでも触れられていましたし、英国の専門誌では「写真の豊富さに比べ記述が不適切」とまで書かれていたそうです。

 なのでその点は割り引いて考える必要はありますが、それでもここまで読みやすいジャンルとしての鉄道模型の俯瞰本は後にも先にも殆ど無かったと思います。
 (カラーブックスの「鉄道模型」が質的に肉薄する程度)

 そういう意味では今読んでも楽しめる一冊だったのは間違いありません。
 本書の記述には色々と触発される所もあったのでこれから何回か取り上げる事もあろうかと思いますがそれについては次の機会に。

新春の運転会から「流し撮りしまくる(汗)」

2017-02-06 05:24:42 | 旅行・探訪・イベントなど
新春の運転会から。

 今回のモジュールレイアウトは差し渡し7メートル×3.6メートルの長さを持ちます。
 そこをフル編成の列車たちが走るのは壮観の一語ですが、同時に流し撮りの写真を収めるのも楽しみのひとつです。

 うまく撮れるのは10枚撮って1,2枚くらいのペースですが失敗作も含めてこの場でいくつか公開してみます。


 周りに他の客がいない時など、撮れるチャンスは限られるのですがそれでもやってみると面白いです。
 

ドックサイダー小型蒸機のはなし

2017-02-05 05:23:04 | 車両・蒸気機関車
 先日中古を見つけた骨董モデルのはなし。


 トミーナインスケールからもかつて出ていたBACHMANNのドックサイダータイプBタンク。
 これの同形は以前にも入線させていたのですが今回の物はロッド類が「フルワーキングバルブ」されたかなり古い仕様です。
 (ドックサイダー自体は車体は当時のまま今でも見かけますがロッド類はこの頃よりも簡略化されています)

 古いだけあって片側のロッドの一部が欠落しており試走ではそこが引っ掛かって当初はまともに走りませんでした。
 コレクションと称して死蔵させる気はさらさらないので走行に支障ない範囲でロッドの一部を外さざるを得ませんでした。
 相当に古いモデルであることを考え合わせると走行性はまあ、年式相応という所でしょう。決して「クリーム」ではありません。


 ですがモデルとしてみた場合50年近く前のモデルとは思えない位にロッド周りの精密さが凄い。
 無事だった反対側(日本型でいう「非公式側」)のロッドのアクションを見るとあまりの物々しさに圧倒されます。
 あまりにロッド周りが複雑すぎてかなり横幅を取っているのでレイアウト上では「建築限界が心配になる」くらいです(笑)

 とはいうものの、TOMIX以前のナインスケールでは米国型車両の発売当初から日本型の貨車が出て以降もKSKタイプCタンクが出るまでラインナップの主力を成していたロコでした。
 なにしろセット販売で「日本型貨車を引っ張っているセット」なんてのまであった位ですし、71年当時はTMS誌上でもフライッシュマンやミニトリックスのT3に伍して高評価を得ていたロコでもあります。
 ですから当時のドックサイダーを(好き嫌い、車両の趣味性は置いておいても)レイアウト上で活躍させていたNゲージャーは結構多かったのではないかと推測されます。


 あの頃は日本型の車輛も建物もラインナップが不十分でしたから「線路があって車輛が走れば鉄道である」という程度のポリシーでレイアウトを作らざるを得ずかなり国際色豊かな線路上になっているケースが多かったですから。
 このドックサイダーの最初のユーザーも(足回りのくたびれ具合から考えても)かなりこれを使い込んでいたようです。

あの頃の「とれいん」のはなし

2017-02-04 05:22:08 | 書籍
 模型もそうなのですが古本や書籍を探したりこれはというものを見つけたりするには都会、それも東京の様な所は実に便利な所だと思います。

 今回の秋葉行きでは(安さに惹かれてという面もあったのですが)創刊前後の時期のTMSも買いましたが同時に「とれいん」の方も創刊前後の時期の号が安く手に入りました。

 ですので、今回はそちらについても書きたいと思います。
 とれいんの創刊はTMSに遅れる事25年程経た1975年。

 この頃はTMSは高級趣味誌としての地位を確立しておりモデルの世界でも0番から16番へのシフトチェンジがとうに過ぎた頃。
 NゲージがTMS誌上ですら「9ミリゲージ」と呼称されていた頃で16番モデルにとっては黄金期又は絶頂期ともいえる時期です。
 レイアウト製作もお金持ちのマニアから市井のファンでも多少手近なものになり、20年前ではあり得なかった「完成品をコレクションする」趣味が定着し始めた時期。

 つまり鉄道模型の趣味が一種の変革期に差し掛かっていた時期でもあると思います。

 いつもなら「帰りの電車の車内で読むくつろぎ本」として買うのが昔のとれいんなのですが今回ばかりは少し違う視点での購入となりました。 
 今回入手できたのは創刊3号に当たる1975年3月号と6月号。

 普通これ位の時期はまだ雑誌としての方向性が固まりきらず色々と試行錯誤がされやすい時期といえます。

 専門誌らしく模型の製作記事にもそれなりにボリュームが割かれているのですがホビールーム訪問とか趣味についてのエッセイなどにもページが割かれており全般に「鉄道模型を愉しむ視点」が重視されている事が雑誌全体を特徴づけています。
 随筆や製品紹介、そして実物記事もTMSと違った視点が意識されている感じがしました。

 創刊直後だけあって熱気は感じますが、それはTMSがかつて持っていた「唯一の専門誌」としてのそれではなく「ひとつの雑誌としての熱気」です。
 この頃は既に実物誌はピクトリアルどころか鉄道ファン・鉄道ジャーナルが出ていましたし、感覚的にとれいんに近い空気を持つ雑誌の「蒸気機関車」が休刊して数年経過したタイミングでもありました。
 そんな状況下では「鉄道趣味を代表する」とか「この世界を背負ってたつ」とかよりも「既存誌と異なる視点、主張をどこに置くか」が雑誌の存在を主張するポリシーになるのも当然であり、そこがTMSと異なる部分と思います。

 それゆえにこの頃のとれいんにはTMSにない独特の軽やかさが感じられました。
 どんなジャンルでもそうなのですが専門誌が複数あるという事は同じ対象でもそれぞれ異なる視点からのアプローチがされる事で趣味全体の深みや広がりが生まれてきやすいものです。

 そうした意味からも鉄道模型誌がふたつになったという事はそれだけで趣味としての鉄道模型の広がりを意味していたと思います。

中村精密のブラス客車たち

2017-02-03 05:19:58 | 車両・客車・貨車
 先日入線した変わり種の客車から。

 当鉄道には中村精密とマイクロエースのふたつの7100が在籍しています。
 このうち中村精密の場合は機関車自体は無動力で次位につく客車の開拓使号の方が動力化されているいわゆる「ユーレイ」構成です。

 で、当時はこれに繋がる客車と言うのも単品で出ていたのですが、今となるとこれが出物が無いかあっても馬鹿高い!
 Nゲージでは7100以外にまともに繋がる機関車が無い事もあるのですが、どうも当時から流通数が少なかったようです。

 そんな訳で一時期河合商会の似た客車を使っていたのですが中村の開拓使号に繋ぐとオーバーな位でかすぎて使い物になりませんでした。
 (マイクロの7100と繋いでも不自然にでかい)

 ですから中村の7100を入線させて以来中村製の客車と言うのは欲しい車両のひとつだった訳です。
 とはいえ上述の事情もあって「中古客車1両に1万円も出せません}
 そんな状況が4年位続きましたか。

 そんな折も折、ようやく1両辺り3桁(それも500円をそうはみ出さない)で3両入手できました。

 いざ実際に手に取って見ると「客車なのに無暗に重い」
 最近のKATOのタンク機並みかそれ以上の重さです。
 幸い、台車の転がり抵抗は少ない方なので中村の開拓使号ではどうにか牽引できます。

 流石中村だけあってスムーズさに欠けるもののやたら強力な中村動力の強みはこの開拓使号でも健在でした。

 ボディ造形は当時でも珍しかったオールブラス車体の客車で細密度をどうこう言える感じではないのですがルーフや窓の形状で特徴が出しやすい客車なのでその意味では印象一発な造形の多かった当時のブラス造形は非常に向いていると思います。

 それに真っ黄色な車体はレイアウトでは非常に映えますし。

「レイアウト」と「モジュール」に思うこと

2017-02-02 05:18:10 | 思いつくままに・考察
 今回は新春の運転会に参加していてふと思ったことから。

 クラブの運転会は私が加入してからでもショッピングセンターやら駅のコンコースやらなどで50回くらい運転会をやっているのですが、運転会に持ち込んでいるモジュールは鉄博風とミニSLレイアウト(棚幡線)が使われる頻度が高いです。
 昨年製作したターミナル駅のモジュールも半年間で3度出展しているので割合頻度は高い方でしょう。



 最初に習作の意味合いで作ったモジュールは現在クレイドルレイアウトとして自宅で活用していますが、これはどちらかというとシーナリィ重視の姿勢で作った物で自宅で使ってもあまり違和感はありません。
 一方で鉄博風とミニSLのふたつは何れもサブのエンドレスの操作系が本線の背後にある関係でそのままでは自宅での用途には使いにくいものです。
 (前、後のどちらから見ても様になる代わりにギャラリーと向かい合わせに操作系が来る構造なので部屋の真ん中にないと100パーセント威力が発揮できない)

 実際これまでの運転会では鉄博風もミニSLもそれなりに一般のギャラリーが集まりやすいものになっています。
 モジュール自体の出来はさておいても(実際、こう書くしか無いくらいしょぼいのですが)「運転会で一般の方々に楽しんでもらう」という観点からすればまあまあ成功していると思います。
 館内に照明を仕掛け、内部の展示品にサンダーバードがいて、更に館内をZゲージの車両が周遊する。
 展示車両もとっかえひっかえしてギャラリーの歓心を惹きやすい様にしてあります。

 当初の想定では主に子供のギャラリーを中心に考えていましたがふたを開けてみると大人の方も結構中を覗きこんでくれます。
 そうした反応を見るのも楽しいですし、その際の質問などをきっかけにギャラリーとの会話を楽しむ事もでき、運転会用にこのモジュールを作った甲斐があったと感じます。

 ですが特に鉄博風の場合「じゃあ、これを自宅で常用するか?」と訊かれるとそうは思いません。
 これらのモジュールは運転会に特化した用途を考えてはいても自分で常用する事は余り念頭にありませんでした。

 運転会といってもあちこちからのオファーに応じて出展するので私が参加できないのを含めると年間10回以上開催されているので使用頻度の面では無駄は感じないのは確かです。
 が、例えば就寝前のひと時とかにちょっと列車を走らせてのんびりしたいなんて用途には少しガチャガチャしているのも確かです。
 また、風景の作り込みを楽しむなら自己完結性の高いレイアウトよりもヴィネットやパイクの方が向いています。

 してみると、自分が楽しむためのレイアウトと不特定多数の誰かに見せるレイアウトでは心構えもポリシーもおのずと異なって来るのかもしれません。
 不覚な話ですが、これまでモジュールやレイアウトを作ってきてそこに思い至ったのは今回が初めてでした。

 同じ事は例えばレンタルレイアウトの大半や博物館の展示品についても言えるでしょうし、モジュールレイアウトの大半も「誰かに見られる事」を前提に製作されていると言えます。
 勿論そこで製作者のポリシーが全く反映されない事はないと思いますが製作のどこかで「ここはこういう風に見て欲しい」「こうすれば楽しんでもらえるのではないか」という意識は必ず働いている気がします。

 一方で特に自宅に常設される個人のレイアウトではなにはなくとも「先ず自分が楽しい事」が最優先されます。

 時代や地域に拘りを込めたり、走らせる車両に合わせて風景を創生する事すら当然の様になされるはずです。

 これらの一部は専門誌やコンテストに出品されるケースも多いですが、そこでアピールされるのは作者の技量や資質と同時に「どこに拘っているか」が大きな要素を占めると思います。
 それが一般に理解されるか否かは別としても、個人所有のレイアウトとはある程度そうなって行く物ではないかと思います。

 ところで私のモジュールの中で「運転会にも普段使いにもどちらにも対応していてしかもそれぞれの使用頻度が高い」という例外的な存在があります。
 それがミニSLレイアウトの「棚幡線」です。
 鉄博風モジュールがメインになる前は何回も運転会に供され、その都度ギャラリーばかりか他のメンバーの運転場としても機能していましたし、自宅では前述した「寝酒代わりの運転」に最もよく使われるのもこのレイアウトなのです。

 恐らくサイズが適当(一般的なレイアウトボードの3分の2程度)なのとトラックプランが優れていること、小さいながら自己完結性の高い性格を持っている事が影響していると思います。

 とはいえ、使用頻度が高いだけにくたびれるのも早いですが。
 この点については別に思う事もあったので次の機会に。

新春運転会から・モジュールと俯瞰のはなし

2017-02-01 18:14:39 | 旅行・探訪・イベントなど
 今回も運転会の関連のはなしです。

 サブのブログでも書きましたが、今回のモジュールレイアウトはさし渡し7メートル強、奥行きも3メートル近くあります。
 これがただ線路が牽いてあるならまだしも、分割されているとは言えシーナリィもそこそこ付いていますからレイアウトの端に行って見渡すと意外なほどの奥行き感にびっくりする事があります。
 それだけのさし渡しと奥行きがあるからこそ「フル編成の電車が様になる」という事も言えると思います。

 個人所有のレイアウトではなかなかこうはいきません。

 更にその印象を助長しているのが最近増えた高層建造物と照明内蔵のモジュールです。

 34階建てのビルをモジュールに組み込んだ私が言うのもなんですが、製作中は結構大きいビルに感じていたのにモジュールの集合体の中ではまるで針の様な小ささです(笑)
 実際、反対端の方からこのビルをあおりで見るとその距離感が物凄い。


 しかも手前側にはメンバーが丹精込めて作り込んだ電飾満載の街並みがあるのですから大変なスケール感な訳です。
 それぞれのシーナリィには連続性はありませんが俯瞰で見るとそれが意外に気になりません。
 ショッピングセンターという蛍光灯全開モードの会場なのでこの程度の印象で済んでいますが、これで照明を落とした夜景だとどうなることか。
 グランシップの会場はやや照明を落とし気味なのでそうした威力も大きそうです。

 以前大レイアウトと俯瞰の魅力について語った事がありますが、俯瞰の魅力は夜景の時により大きく強調されるのではないでしょうか。

 最もこれだけのものになるには10人近いメンバーがそれぞれモジュールを持ち込んでいるから実現しているのであって一人でこれをやれと言われたらスペースを見るだけで死にそうですが(笑)