光山鉄道管理局・アーカイブス

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ジオワールドのビルに感じたこと

2023-12-14 05:42:04 | 思いつくままに・考察
 この夏入手したジオワールドのビルのモデル。 
 買う方の事前のイメージを超えるド迫力物のマッスのビルが次々に届いた時には、わたし自身一瞬ビビってしまったのも確かです。

 ですが一方でこのマッスに魅力を感じ始めている自分もいたりするわけで。

 以前、帰省の際に実家でのお座敷運転会の折、たまたま手に入れたアオシマの立体駐車場(これがまたNゲージスケールとしてはずば抜けたマッスの持ち主)を配置してみた事があります。
 するとそれまで無味乾燥な絨毯平原のエンドレスだったのが「どこかの臨海線」みたいに見えたのに驚かされました。
 (平原の遠景に立体駐車場がポツンと見えるようなロケーションというと再開発途上の埋立地くらいしか思いつきません)
 当時のほかのNゲージストラクチャーでこれほどの存在感と説得力を持っている建物は他にありませんでしたからそのインパクトは抜群だったのです。
 「建物のマッスの大きさがお座敷運転でも風景を規定してしまう」ことを意識し始めたのはその時からです。

 レイアウトに既製品のビルを並べるとある程度都会的な風景が構成できるというのはレイアウトを作った事のある人なら誰でも感じる事と思います。
 ですが、実際にそれをやってみた時、妙に街並みがちんまりしてしまうというか、何か物足りないと感じる事もあるのではないでしょうか。

 同じことは博物館なんかでよく見る「HOゲージの大レイアウトでNゲージのストラクチャーが無造作に並べられた風景」についても言えます。細密感はそれなりにあるものの、個々の建物がちんまりしているために「街の総体としての魅力」を欠く、散漫な印象になっている事が実に多い。

 実景を眺めていると感じるのですが、実際の街並みはよほど計画的に整備されたものを除くと大きな建物と小さな建物の混合、と言いますか大きさがまちまちな建物類が集まる事で街そのものの規模を感じさせるものです。
 大きな建物だけ集めてもどこかの官庁街みたいに見えて味気ないですし、小さな既製品の建物を漫然と並べても妙にちまちましているだけという感じになります。
 (尤もNゲージの場合。畳1枚かそれ以下のスペースを標準にしていますからそのスペースに似合う建物が製品化される事が多いと思います)

 さて、そこで出てくるのがジオワールドのビル系建造物です。

 現行のうちのレイアウトの上で使うにはあまりに持て余すサイズだったので、とりあえず改修前の空き地(エンドレスのコーナー部分の背後)に置いてみたのですが、その前で列車を通過させてみるとこの建物だけでそれまで希薄だった「都会の空気感」を感じさせるのです。
 (これは単にサイズが大きいと言うだけではなく、ビルの形状が単なる箱ではない「ビルらしいリアリティのあるフォルム」を持っている事も大きく影響していると思いますが)

 ビルそのものの持つマッスがレイアウトの風景をここまで規定できるとは思いませんでしたから、意外に感じると同時に「これはこれで結構いけるのではないか?」と思い始めたりもしています。

 そう考えると、従来レイアウト用品としてリリースされているビル系の建造物は列車との対比においてはまだまだ小さいサイズであった事も実感されます(ジオタウンの大型ビルやTOMIXの総合ビルですら幅で言えば電車1両分)
 このメーカーのビル群は細密度の点では他社のそれに比べると多少は見劣りしますし、材質や構造の面で幾分華奢なところも感じられますが、サイズがもたらす説得力はそうした弱みを軽く吹き飛ばすくらいの存在感を見せます。


 と、まあそこで感じた事はそれまでなのですが、現実にはこれほどのサイズのビルが何棟も収まるだけのレイアウト自体が大概のユーザーにとっては夢なのも確かです(現にうちの場合、もう一軒のランドマークビルはいまだに置き場が定まっていなかったりして汗)

 ただ、レンタルレイアウトやお座敷運転の背景に使うような場合、これくらいのサイズのビルが使えるならば従来にない様なスケール感のある風景が表現できるのではないかという気もしています。

 そんなことを考えさせてくれたのも、この製品の御利益のひとつかもしれません。


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