goo blog サービス終了のお知らせ 

光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

今月のTEZMO SYNDOROMEに思ったこと

2022-04-28 05:56:46 | 書籍
 先週、WEBマンガの「TEZMO SYNDOROME」の最新話が公開されました。

 今回は前回の続きという体裁で、ある眠れない真夜中に起きだした主人公の風奈が「前に入手したKATO(関水金属)の中古キハ82のメイクアップに挑む」という展開(そしてさらに次回に続く)
 元のモデルに追加塗装や色刺しを施し、ルーバーに墨入れしてゆく過程が描かれていましたが、これはジャンク品や低年式中古モデルを買った事のある人の大半が一度は経験した事ではないかと思います。

 あるいは首都圏の「ぽち」のジャンクコーナーに群がるお客の何割かは「そっちの方が趣味のメインになっていそうな方々」ではないかとすら思ったりするのですがw

 わたしも何度かそういうのを経験していますし、中古ショップで入手するモデルの何割かは「ここをこうすれば走りが復活するのでは?」とか「兼ねてやりたかった色刺しやリペイントが試せるのでは?」とか言った興味から買われたものだと思います(その最たるものが先日の学研モハ485だったりするのですが)

 今回風奈が実行しているリペイントとか墨入れですが、これがもし定価で買ったばかりのビカビカの新品だったらそこまで試せるかと言ったらわたしなら躊躇します(尤も、腕の立つ工作マニアだったら素材のひとつとして敢えて新品を買うというのも、その武勇伝と共によく聴く話ではあるのですがw)

 が、殊中古モデルの場合にはそうしたメイクアップやレストアを施す事には新品とは別な意味を見いだせる様な気がします。

 中古で買われたモデルの中には前ユーサーの手の入った「半加工品」みたいなのに当たる事があり、手に取って眺めながら前ユーザーの貌を想像する愉しみもありますww
 それとは逆に「いったい前のユーザーは何が面白くて手放したのか」わからないような無加工の新品同様のモデルが拾えることもあります。
 物の安さにもよりますが、わたしがメイクアップを愉しむのは主に後者の方ですが、前者のモデルでも手を加える事は往々にしてあります。

 それらに手を加えている時に時々思うのが「これでようやくこのモデルは自分のものになったな」と言う感慨です。
 手を加える前には前ユーザーの持ち物としての過去を引きずったモデルと言う感覚が付いて回る事が往々にしてあるのですが、そこに一部なりともわたし自身が手を加える事で、初めて「わがものとなる感覚」を得る事があるのです。

 何のことはない、犬や猫が自分の縄張りにマーキングするのと大同小異なのですが、中古モデルに自分なりに手を加えるというのは大なり小なりそういう側面があるのではないでしょうか。

 まあ、これが「工作派の矜持」みたいな高尚なものだったら、そういうのも自慢のひとつにもなるのでしょうが、腕が伴わないわたしにとってはこれもまた「自己満足のひとつのかたち」ではあります。