
今回は読み物の話です。
鉄道を扱った文学作品は専らミステリを中心に読んでいるのですがその際によく利用するのが「青空文庫」というインターネット図書館サイトです。
ここでは原著作者の死後50年を経過した作品を無料で読む事が出来、ビューアなどを使えばPC若しくは携帯などでも読む事ができる手軽さもあって中々重宝しているのですが(私の場合はPCからダウンロードしたファイルをPDA上に変換しています。携帯よりも画面が大きくフォントの変更も自在なので旅行中やちょっとした暇を見つけて読むにはうってつけですが肝心のPDA自体が下火になっているのが辛い所です)鉄道関連の小説や随筆などに面白い物が多く中々楽しませてもらっています。
読む物は例によってミステリが中心ですが以前取り上げた鉄道ミステリのアンソロジーで取り上げられた作品のいくつかもここに収録されていて興味深い物があります。この他鉄道を扱った小説類も含めてリストアップしてみると
具体的な作品として以下の物があります。
大阪圭吉「とむらい機関車」「気違い機関車」「香水紳士」「3の字旅行会」(あとの二つはアンソロジーにも 未収録だったものです)
海野十三「省線電車の射撃手」
浜尾四郎「途上の犯人」
小酒井不木「汽車の切符」
夢野久作「木魂」「人間レコード」(後者はアンソロジー未収録)
甲賀三郎「急行13時間」
芥川龍之介「西郷隆盛」「蜜柑」「トロッコ」(後者はアンソロジー未収録)
佐佐木俊郎「汽笛」「機関車」(後者はアンソロジー未収録)
平林初之輔「山吹町の殺人」(アンソロジー未収録)
宮澤賢治「氷河鼠の毛皮」「シグナルとシグナレス」「化物丁場」(アンソロジー未収録「化物~」は個人的にお気に入りです)
岡本綺堂「停車場の少女」(アンソロジー未収録)
コナンドイル「臨時急行列車の消失」
ディッケンズ「信号手」
といった所でしょうか。他にもあると思いますがタイトルから鉄道物と推定できないものもかなりあると思われます。
これらの作品は上記の事情により古典的な物が多いのですがジャンルがバラエティに富んでいる事、又昔の鉄道や列車内の雰囲気をよくとらえている物が多く読んでいて飽きさせません。
随筆でも寺田寅彦の「電車の混雑について」
岡本綺堂の「停車場の趣味」押川春浪の「本州横断徒歩癇癪旅行」の一部などに面白いものがあります。

(写真は本文と関係ありません)

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