此処から、電話回線に雑音が入りブログのアップが出来なくなった。此処からは後日日本に帰国してからアップした物です。
11月22日 昨日は10時前に寝付いたのに目が覚めたら6時過ぎであった。久しぶりに朝までゆっくり寝た。やはり疲れているのだろう。窓から外を眺めてみると どんよりと薄暗い、これが普段のイタリアの11月なのだろう。風呂に入って少しゆっくりする。8時に朝食を、やはり、朝食もミラノのホテルより種類も多く、暖かい目玉焼きやベーコン、ハムなどもある。何故かヤクルトもある。食堂も広く、回りを見回してみると3~4組の日本人がいる。
外は小雨が降っている。当初の予定では、今日もう一度ベェネツィア観光をして、その中でもガラス細工の島、ムラーノ島に行って見るつもりであったが、雨のため変更した。14時55分発のユーロスターを予約していたが、11時台出発の便に変える事にした。しかし、日本の場合と違って言葉が通じない。まず、駅の時刻表を見に行って、自分で11時35分発のユーロスター9442便を確認した。そのメモを持って切符売り場へ、日本語で「11時台の電車に変更して!」と言えればこんな手間を掛けなくても良いのだが、簡単な言葉でもガイドブックに載ったままなら良いのだが、ちょっと違うセンテンスが入ると話せない。なるべく、相手から返事が帰ってこなくても良い様にしてから窓口に行かなくては?等と考える。「ジス チケット クッジュー チェンジ? プリーズ」と言ってニッコリ笑いながら11時35分のメモを見せた。さすがに直ぐに判ったらしく変更してくれた。良かった!良かった!
11時前までブログの文章を書き上げ電話線でアップする。やはり時間がかかる。もたもたしているうちに悦子のいらいらしてくる様子が伝わってくる。「日本と違ってチェックアウトもスムーズには進まないので、もう少し時間の余裕を持って!」と目が言っている。
まー、しかし、充分な余裕を持って駅のホームに行ってみると11時35分発のユーロスターは6番線と掲示板に出ているので、行って見ると、まだ、10時50分発のユーロスターが停まっている。一事が万事、イタリア時間だ。12時頃に7番線に私達の載る11時35分発のユーロスターが入ってきた。早速、乗り込むと何と先発する筈の10時50分発の電車より先に出発した。何と大らかな!何といい加減な!時間に几帳面な日本人からは考えられない。よく、外国人が日本に来ると、まずびっくりするのが、鉄道の正確さだそうだ。時間もそうだが、ホームに停まる位置が30センチと狂わないのは信じられないそうだ。
フィレンツェに着く前にJALから貰ったホテルの予約票でホテルの場所を確かめようと地図を広げる。しかし、JALの予約票の地図はホテルの四方100mしか載っていない。ホテルの住所、電話番号は書いてあるが、イタリア語が解らない我々が電話する事も出来ず困ってしまった。この予約票は現地の人には判っても日本人旅行者には大変不親切な物だ。JALはもう少し、最寄の何々駅より、徒歩何分とか?タクシーを利用するとか?書くべきである。結局、3枚の地図を広げてホテルの前の通りを探すのだが、判らないままフィレンツェに着いてしまった。駅のインフォメーションで聞こうと思ったが、インフォメーションすらない。仕方なく、タクシーに乗って運転手に住所を見せ、やっとホテルに到着。一方通行ばかりなのでグルグル回って10ユーロほど取られた。ホテルに着いてホテルの人にホテルの場所を地図に書き込んで貰ったら、何と駅から歩いて2・3分の所であった。事前に日本にいる時にインターネットで調べたら、ベェネツィアのホテルプラザとローマのセンターホテルはサイトがあったので、場所とホテルの情報を大体把握していた。このフィレンツェのアスコットホテルだけ何も出てこなかった。それも、ホテルに着いて納得。ネットに載せる様なホテルではない。以前、行った事のあるボリビアやペルーのホテルを思い出した。ホテルは古く、ドアや窓も古びた木製で、お風呂もバスタブは無い、シャワーだけが辛うじて付いている、シャワーを使うとトイレ中ベタベタになる。チェックインの時も荷物運びがいる訳でなく、重いスーツケースを自分で運び、チキン宿の上級番といった感じだ。でも、フィレンツェの街を歩いてみると、どのホテルもこんな程度だ。何百年前からの建物に内装だけを何度も何度も手直ししながら今日に至っている。まー、それが歴史なのだろう。
15時過ぎに街に繰り出した。イタリアでも特に有名なフィレンツェのドォーモに行って見た。ミラノのドォーモとはまた違った面立ちがあり、見る物を圧倒する迫力がある。ドォーモの右にジェットの鐘楼がある。ガイドブックによると、高さ106m、400段の階段を登って屋上に出る事が出来る。意を決して挑戦。106mといえば日本でも30階建てのビルくらいの高さである。これを一気に登るのだ。途中で息が切れる。巾1mも無いような狭い螺旋階段を登っていると目が回ってくる。息を切らせてやっと頂上に登ってみると、 四方にフィレンツェの茶褐色の町々が広がり絵の様な風景が広がる。此処まで、フーフー言って登った甲斐があった。丁度、その頃から小雨が降ってきた。ドォーモに登るので相当汗をかいた事もあり、着替えのため一度ホテルに戻った。
夜、19時半ころ、夜の街を見てみようとホテルを出る。もう19時を過ぎると何処のお店も閉店の準備をしている。夕食はアルノ川側のトラッテリア・アルマンドというレストランへ、此処はミラノでお世話になった菅沼さんお奨めの店で、落ち着いた雰囲気と観光客はほとんど居らず、地元の人がゆっくり食事をする所のようだ。壁面には、 このお店に来たと思われるオペラ歌手などの写真がサイン入りで一面に飾ってある。物腰の柔らかい御主人が対応してくれた。注文は赤ワインとガス無しのお水、ワインの銘柄は判らないので、こんな時役に立つのが日本から持ってきた「旅の指差し会話帳」である。簡単なマンガにイタリア語と日本語がかいてあるのだ。言いたい事を指差せば大体コミニュケーションが取れるという優れものである。この時も「Che cosa mi consiglia?
Vino rosso」(あなたのお奨めは?という会話を指差し、その後に赤ワインと言う。そうするとご主人が「Ventoso」という地元のワインを薦めてくれた。料理も生ハム、スパゲッティ、ラム肉のステーキと指差して注文。どれも美味しかった。ワインを1本空け、ブラリブラリとホテルに戻って来た。