高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

ミラノ通信14

2007年11月27日 05時25分00秒 | 海外事業展開グループ

1127日(火)  長かった様な、あっという間であった様なイタリア旅行も今日が最終日である。やはり、朝早く目が覚めてしまう。普段、家にいる時は私だけこそーと起きて工房に行ってしまうので、何時に起きても良いのだが、この旅行中はホテルに妻と一緒なのであまり早く起きて電気をつけると怒られる。6時になるまではじーと我慢、我慢である。

1127_007 ホテルで12時くらいまでゆっくりして、そのままタクシーで空港に向かう予定であったが、せっかく時間があるので、昨日14時閉館で入れなかった「カラカラ浴場へ歩いて行く事にした。地図ではホテルから2kmぐらいに見えるのだが、実際は3.5kmほどあった。9時の開館と同時に入ったため、広い広い遺跡に私達二人だけだ。紀元前に作られた巨大な浴場、1600人が入浴することが出来たそうだ。今のスーパー銭湯など問題にならない。(問題にするほうが可笑しいか?)1127_038 サウナ室、あかすり室、休憩室、50m×25mもある巨大なプールとびっくりすることばかりだ。その中にポツリと妻と二人だけ、こんな贅沢な時間が持てるなんて!早起きは3文の得と言うでしょう。

1127_062 11時過ぎにホテルに戻りチェックアウト。タクシーで空港に行くはずであったが、昨日「すり」にすられた分を取り戻そうとタクシーでは中央駅までにした。中央駅からレオナルド・エキスプレス急行で空港に向かう。約50ユーロの節約だ。

レオナルド・ダ・ビンチ空港に着いて、アリタリア航空で荷物を預けチェックイン、税関を通るのだが係官が横を向いてお喋りしながら、なかなか仕事をしない。こんな所は本当にいい加減だ。

東京行きの飛行機は日本人客がほとんどで、今の時期には珍しいそうだが満席である。搭乗手続きゲートにはズラーと日本人の列。面白かったのは、その列へ、後から遅れて来た日本人のツアー客が添乗員に連れられてぜんぜん並ばずいきなりゲートに割り込んでいく。私の隣のオバサンが「こんなにみんなが並んでいるのに何よ!あれっ!文句を言ってやる。」と怒り出したが、直ぐ近くにいた人に「あれは胸に三越ツアーと書いてあるのでビジネスクラスだから仕方がないですネ、払っているお金が違うのですから!余計な事を言うと「控えおろー」と言われるスヨ。」とたしなめられていた。確かに私達エコノミークラスは飛行機代往復10万くらいのお客と、片道30万くらい払うお客様では当然待遇が違う訳だ!

機内に入り、私達の席に隣り合わせた人も日本人であった。最初はお互い遠慮して全く話をしなかったが、私達が時間つぶしに「ナンバープレート」又は「数独」をしていると、「内の主人もこれにはまっているんです」と声を掛けてきた。そこから、話が弾み、今はフィレンツェ郊外に住んでいる人で年に1回くらい日本に帰るらしい。悦子と話が弾み、イタリア事情をいろいろ教えて頂いた。ご主人の仕事の関係でもう30年以上イタリアに住んでいるらしい。日本とイタリアの文化や考え方の違い、やはり私達が感じたとおり、イタリア人て大らかで好い加減、自己主張が強くて何時も大声で話している、ユーロになって物価が高くなってしまった事‥‥‥など等。

11時間半の長時間フライトを終えて、成田到着、やっと帰って来た。悦子が「旅行に出るのも楽しいし、お家に帰るのも嬉しいな。」と、名言だ。その通り。日本に帰ってきて、まず、トイレが奇麗な事にホッとする。細かい所まで掃除が行き届き、トイレにせせらぎの音などを流すなんて事は絶対にイタリア人は考えないだろう。日本には日本の良い所がいっぱいあるのネ。成田から羽田行きのバスに乗る。ゆっくりした発進と適度な車間距離、イタリアの様な急発進、急ブレーキ、今にもぶつかりそうな、まるでレースの様な走りは無い。車に乗っていても安心感がある。羽田空港で昼食というか?夜食というか?最初に日本に帰って食べた物は私は1127_064 カレーうどんであった。頭の中に想像したとおりの味がする。今までは何を頼んでも、どんな料理が出てくるか?想像できなかったのだから。

今にも眠りそうでフラフラする中、福岡行きの飛行機に乗り換え、もう1時間半のフライト。福岡空港についてトイレに入った。ウォーム便座にウォシュレット付きの公衆トイレなんて絶対イタリアには無いぞ!感動した。

またまた、福岡空港から高速バスに乗り、運転手さんが車内アナウンスで「今日はご搭乗ありがとうございます。‥‥‥ですので、おねげェしますダ!」と、それを聞いて思わず噴出しそうになってしまった。何を見ても何を聞いても安心感で嬉しいのだろうな。

無事、帰宅したのが19時半。久しぶりに湯船に浸かり、(後半七日間はシャワーだけだったので)幸せな気分になる。体をこすると垢が出ること出ること、体もお湯に浸かって安心できたのかな。一つ、失敗があった。長期間留守にするため使わない電気のブレーカーを下ろしていったのだが、台所のブレーカーまで下ろしていたため、冷蔵庫の中のものが全部ダメになっていた。特に冷凍物のお肉や魚が嫌な臭いを放っていた。

あーそれにしても、今日もトウェンティー・フォーの様な長い長い一日だった。

竹工房オンセ

コメント
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