ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

来世は「骨董屋」

2010-01-22 15:55:59 | 
たしか3年ほど前だったか、島津法樹という骨董品屋のおやじの著書
である「魔境アジア お宝探索紀」なる本を読んだ。

著者は脱サラして、25年前に大阪で骨董品屋を始めた方である。本の内容
は、アジアに骨董品を買い付けに行った際の出来事を綴ったもので、わず
かな金額で仕入れた物が、時には数百万円に化けることもあるような大変、
夢のある話から、値切りの仕方や騙された話しなど多岐に渡り、期待以上
に面白かった本であった。

先日、本屋に行くと再び彼の本が出ているではないか。しかも随分前に
出版されていた。それが、「秘境アジア、骨董仕入れ旅」という、タイ
トルも前回とほとんど変わることもなく、全く工夫のないものであったが、
前作が面白かったので購入してしまった。

内容はタイトル通り、しかも前作同様アジアの国々での骨董品の仕入れ
模様を綴ったものなのだが、何度読んでも面白く心惹かれるのは、たぶん
骨董品の類には夢があるからなのだろう。アジア各国にある骨董ショップ
の、ゴミ箱のようなガラクタの中からお宝を探し出す作業は、まさにイン
ディージョーンズの映画そのもので、緊張感と達成感で溢れている。

もちろん、目利きが必要だし、早々簡単にお宝ともいえる骨董品に出会う
はずもないだろう、それでも世界には、まだまだあるところにはあるのだ
そうだ。彼が出向くのはインドやスリランカ、そしてタイなど、特にインド
にいる現在進行で没落中のマハラジャの家系が狙い目だという。何代にも
渡って、贅沢な生活が辞められず、代々受け継がれてきた家具や古い陶器
などの調度品を手放すマハラジャも多いのだそうだ。

彼の本を読むと、「なぜ、私は骨董品屋にならなかったのか…」とつくづく
思うのである。私自身もアジアに仕入れに行き、何か売れるものはないかと、
歩き回ったりもするが、私の場合、「1つ30円か…、500円で売れるかな?」
とそんなせこいところで、そろばんを弾いている程度である。(もちろん、
そのような小さな金額ばかりではないが…)骨董品屋の場合、まずケタが
違う。いや、例え、数千円で仕入れたものだったとしても、それが数十万円
から数百万円に化ける価値のあるものかもしれないのである。

そして、そこにやりがいと夢があると言っても過言ではないだろう。また
本物のお宝を探し当てた時の達成感は、格別なものに違いない。

世界をさすらい歩き、とっておきのお宝を探すバイヤーという職業は、
最も私の好奇心を満たしてくれそうな職業のひとつである。

来世は「骨董屋」これで決まりである。
















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