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ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

乙女じいさん

2021-04-10 20:54:48 | つぶやき
うちの店に1年半くらい前から来るようになった、完全女装のおかまのおじさんがいる。

年齢は69歳。つい最近までうちのおばちゃん従業員さんにしか心を開いていなかったようで、私が店番の日には1度も入ってくることはなかった。それが先月くらいから、私の店番の日にも入ってくるようになった。従業員さんからは、以前、そんな人がいることをそれとなく聞いていたので、始めて店に入ってきた時も、ひと目で「この人だ!」と気がついた。けれどちゃんと話をしたのは、今日が初めてだった。

今日の姿は、髪はショートボブでシルバーヘアーと黒髪のグラデーション。マメに美容室に行っている感じで爪もピカピカ。服装は黒のレースのフレアースカートに白いブラウス、それにカーディガンを合わせていて、一見どこにでもいるミセスの女性そのもの。けれど身長およそ175センチでガタイが良く肩幅も広いので、浜崎あゆみがしているようなサングラスとマスクが無かったら、完全に女装した無骨なおっさんそのもの。いや、たしかにおっさんそのものではあるけれど、いざ話をみると、その話し方といい、仕草といい内面は完全に乙女。ただそのギャップが申し訳ないけれど、キモイことこの上ない。それに加え加齢臭対策なのか、付けているぬめっとした甘い香りの香水が鼻について、さらに気分が悪くなった。

話は服装の話から次第に身の上話になり「今はとってもいい時代ね、私たちの時は石は投げられるし、親も兄弟も気の毒だった…」と。時代が時代だけに、大変な苦労があったことは想像に難くない。仕事や生活はどうしていたのか、ちょっと興味はあったけれど、香水の匂いとさらに話が長くなりそうだったので、無理矢理話を戻して手に持っていたワンピースの試着を促した。試着室から出てきたその姿
に言葉を失った。おっさんにはマスクとサングラスがなかった。試着時に外したのだろう、化粧はしていなかった。髪の長いくたびれたじいさんがピンクのワンピースを着ている姿を想像していただきたい。悪夢でしかない。

言葉が見つからずにいると、本人が「パートナーの前だけで着るからいいの…」と言って、購入していった。ピンクのワンピースとおっさんのギャップだけで言葉が出てこなかった以上に、この乙女じいさんにパートナーがいるということに完全に思考が停止していた。

時計を見ると1時間が過ぎていた。
帰った後も、香水の匂いに完全にやられて、結局、昼抜きになった。

近年ジェンダーフリーの方々への理解が深まって、随分、生きやすくなったように感じる。けれど、まだまだ実際は大変なんだろうなとは思う。私の場合で言えば、ちょっと生理的に嫌悪感が出てしまいそうになるのを抑えるのに苦労するんだなとつくづく思った。まぁ、相手がおっさんだったからと言うのもあるだろうけれど…。

ともあれ、この乙女じいさんの晩年が幸せでありますように…。


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