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ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

可能性

2020-10-23 20:50:15 | 時事(国内)
国産初の旅客機開発凍結…。

そういえばいつの間にかMRJからスペースジェットに名前も変わっていたが、1兆円近くの開発費を掛けての凍結は本当に残念。言葉では凍結などと言っているが、実際は断念ということなんだろうと思う。コロナが原因のように言われているが、それはちょっと違うような気がする。本来は2013年に就航予定だったものが6度も延期になった。400機近くも受注しているにもかかわらず、6度の延期ではそれだけでもオーダーした航空会社はキャンセルの理由にもなる。しかも年月が経てば経つほど、当時は最新鋭機でもそうではなくなる。結局は技術的な壁だったのかな、おそらくは断念する理由を探していたのかもしれない。

コロナで航空会社の戦略も大きく変わらざる得なくなった。大型機の退役が進んで中小型機へシフトする方向へ進んでいる。スペースジェットは90席クラスの小型機である。現在多くのLCCで使用しているボーイング737やエアバスA320は180席から200席だ。最も売れるクラスの機種ではないが、同型機種を製造するライバルであるカナダやブラジルの航空機メーカーは存続しており、一時的なコロナでの需要減だけが理由ではないはず。さすがにボーイングやエアバスと肩を並べるような航空機を作れるとは思わなかったが、この程度の小型機を作れる技術くらいは日本にあると思っていた。開発して売れないというのならまだしも、途中で断念というのは残念で仕方ない。

素人考えだが、日本は技術大国でその気になれば、なんでもある程度のものは作れるのかなと勝手に思っていた。一応、ロケットを作り衛星だって飛ばしているし、航空機は別物ということもあるのかもしれないが、ブラジルやカナダに出来て、日本には出来ないというのがどうしても納得がいかない。

初飛行の日、名古屋の小牧空港から名古屋港の方向へ飛んでいくスペースジェットを自宅のバルコニーから見ていた。あれから何度も飛行を重ね、延期もあったが順調に進んでいるのかと思っていた。三菱単独でダメならここは国を挙げてなんとかして開発につなげてほしかった。中国だってどこの国も買わないが自前で旅客機を飛ばしているのに…。

1990年前半をピークにどんどん落ちていく日本。下げ止まらないのが悲しい。

凍結解除の可能性が、もしわずかでもあるとすれば、その英断に期待したい。
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