ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ひとり750万円

2019-12-19 21:53:03 | つぶやき
昨日、「来年、飛鳥で世界一周するの…」という初老の夫婦と話をした。

見るからにお金持ちという風貌だった。奥様のドレスを探しているという。時々、クルーズに乗るお客さんが来るけれど、部分乗りがほとんどで、さすがに飛鳥で世界一周は初めてだった。下世話な話だが、「世界一周って、いくらくらいするんですか?」と聞いてしまった。

すると「ひとり750万円、ふたりで1,500万円ね。主人がもう最後だろうからって決めてしまったの…」と。簡単に言うけれど、1,500万円って庶民の感覚で言えば、住宅ローンの頭金に値するくらいの金額ではないのか。まぁ、いい。

期間は103日間。当然のことながらお部屋で価格は異なり、これでも最上級ではないらしい。これまでに何度となく飛鳥にはに乗っていて、度々、橋田寿賀子を見かけるらしく、彼女はいつも最上級のお部屋なんだとか…。

それにしてもひとり750万円。単純に103日で割ると、1日当たりおよそ7万3千円だ。いくら3食、豪華な食事付きとはいえ、実に景気の良い話である。1500万円の旅行代金となると、さすがにカード払いなどブラックカードじゃないと無理だろう。やはり銀行振り込みしかないのかな。まぁ、こういう方々はカードで払ってポイント還元とか5%バックなどというせこい事は必要ないとは思う。

世間は不景気だというのに、こういう方を目の当たりにすると、持っている人は持っているんだなということをあらためて実感する。もっとも1500万円を持っている人は、たくさんいるはず。いや、それ以上持っている人だってたくさんいるのもわかる。でも、こういう金額をポーンと遊びで使ってしまえる人はなかなかいない。

こういう方々はおそらく堅実な青春時代を過ごし、今現在、豊かな老後を現在進行形で満喫しているということだろう。貯金という概念が欠如している私とは、そもそも根本から異なっているといえる。

そんなタイミングで、来年の仕事の依頼の電話がかかってきた。

やりたくはないが、旅行するにはお金がかかる。ちょうど「働かざる者、旅に出るべからず…」という思考だったこともあり、二つ返事で引き受けてしまった。

相変わらず、友人夫婦の旅は続いている。今、南インドのコーチンにいるようだ。ちょっと体調不良らしいけれど、のんびりペースで進んでいる。20年以上前、この辺りを訪れていて、懐かしい名前が出てくる。アレッピー、クイロン、カンニャクマリ、その後、北上するのかな。町から町へ移動しながら目的地を目指す。今、まさにこういう旅がしたいとつくづく思う。朝ご飯を食べ、街を歩き、昼を食べる。一度宿に戻って昼寝。そして甘いものを食べに町へ出る。ちょっと歩いて、日が落ちるタイミングで夕飯。で、就寝。基本、やらないといけないことがないのがいい。時間に追われない、これに尽きる。そして移動の日がやってくる。これの繰り返しだ。なんて贅沢な時間の使い方だろう。

ぜひ、気を付けて旅を続けていただきたい。

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