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ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

地雷を踏んだらサヨウナラ

2007-12-08 19:09:18 | 
「地雷を踏んだらサヨウナラ」現在、私の読んでいる本である。

この本は、ベトナム戦争当時フリーのカメラマンとして、現地に
単独潜行して活躍した戦争カメラマン、一ノ瀬泰造の残した手紙
を後日、編集し一冊の本にしたものである。

彼は、1973年11月、「アンコールワットをクメールルージュと
一緒に撮りたい」一心で現地に赴き、そのまま消息を絶ち、
1982年、両親によってその死亡が確認された。
享年26歳であった。

本の内容はそのほとんどが、彼が両親、友人などへ宛てた手紙と
また、両親、友人が彼に宛てた手紙から成っている。
それによると、彼の取材は本当に凄まじい。死に最も近いところで
仕事をしている。銃をカメラに持ち替えただけで、ほとんど兵士と
同じ立ち位置で戦争を撮っているのである。

まず、生命保険には絶対に入れないであろう。保険会社が許すまい。

ただ、読んでいてひとつだけ疑問が残った。それは「彼は死にたかったのでは
ないか」という疑問である。その文面からは全く死を恐れていない
どころか、好きな仕事で死ねるなら本望だとも手紙に綴っている。
しかし、これは本心ではないとしても、彼の行動がどうしても
死に近づく方向で行動しているようにしか読み取れないのである。

まあ、真意はどうであれ、私の26歳だった頃の生活と比べると
はずかしくなってしまうくらい、彼の人生は濃厚であった。

彼の残した写真には、彼がカンボジアが大好きであったことが
良くわかるものが多いと感じた。


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