何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

組織を伸ばす人、潰す人

2007-08-23 15:25:29 | Book Reviews
人事のプロは知っている『組織を伸ばす人、潰す人』 柴田励司・著、PHP研究所、2007年3月。

 働く人のモチベーションを高めるものは「お金ではなく仕事」。仕事そのものや仕事を通じて得られる成長感などがなくなってくると、報酬が不満要因として浮上してくる、これは人間の心理です。 (p.139)

 仕事が「平凡な日常業務化」する。そうすると、「信じられないようなうっかりミス」や「無意識なる手抜き」が起きます。そうならないように、と「必罰管理」を厳重に行うと、その仕事に就く方々にとっての優先順位は「処罰されないこと」になります。なぜ、決められたことをきちんと遂行するべきなのか、といった本質的な意義はどこかへ飛んでいきます。とにかく、処罰されないように気を使うようになります。 (p.140)

 給料が高くて困る人はいない。だからといって給料のために、まるでそれが我慢代であるかのように、ひたすら給料日だけが楽しみのように働くのでは仕事をしている甲斐がないし、生き甲斐もない。

 仕事が、言われたことを黙々とこなす“作業”的であれば、さぞかしつまらない毎日だろうと思う。作業なら自分でなくてもいいわけで、自分が必要とされているという張り合いもない。責任を持ってその任に当たろうという意識も湧かない。

 その上、作業に近い仕事をさせておきながら、そこにペナルティを課せば、仕事の持つ社会的意義になぞ、ますます意識が向かず、とにかくカタチだけ繕えば、ミスさえ回避していればいいようになってしまう。人事考課がペナルティの代わりになって、ただでさえ作業を、より一層作業にさせていることはないか。

 ある時は仕事の意味や使命を説きながら、実際のところは作業員にすぎない扱いになっている職場・・・。人間なんて自分に都合良く考えるから、建前だけは立派で、実質が正反対の職場て、少なからずあるだろう。

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