何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

逆境経営

2014-06-09 09:41:33 | Book Reviews
「逆境経営」 桜井博志・著、ダイヤモンド社、2014年1月29日

iv 死ぬか生きるか――だったら、やれることをやってみよう。瀕死の状態であるならば、失うことを恐れる理由などない。

p.9 小規模な仕込みでないと高品質が保ちにくい大吟醸なら、小さな酒蔵であることを逆に強みにできる。

p.9 酒蔵といえども企業です。企業である限り社会に貢献しなければ存続する価値はない。

p.14 酒のありがたみや飲み方は、変わってきているのです。酒造りも変わらなきゃいけない、そう思い始めました。

薬局に患者が求めるものも微妙に変わっているのではないか、多様化とはいうものの、新たなニーズがあるのではないか。一方で不変的なものもありながら、以前にも増して求められているものがあるのではないか。

p.17 大手酒造の主力商品だから、お客様を絞れないのだ。うちは、小さな酒蔵。お客様を絞ってしまえばいいんだ。『冷やで飲む酒』、これ一本でいけばいい。お燗して飲む酒は、よそに任せてしまえばいいんだ。

p.22 「お客様に品質意外のところで、お金を払っていただくことはできない」
これ以降、「話題性」や「物語性」「非日常性」で酒を売ろうとするのを極力避けて、自分たちの信じる酒を世に問うことにより、製品を売ろうとするようになりました。

p.26 より優れた酒を目指して「変わる」ことこそ、旭酒造の伝統でありたい

p.36 こだわったのは、社内(とくに製造部門)の熱意をいかに維持できるか、という点でした。

p.75 「できること」と「やるべきこと」をはき違えない

p.80 異文化との衝突による洗練は、日本酒の成長にとって必要なものと考えています。

p.84 旭酒造の酒造りにおいて常に肝に銘じているのは、酒造りにおいて一般受けする「杜氏の勘や経験」をことさら言い募らず、数値に落とせることはすべて数値に落とし、理論で解析できるところは理論で解析し、そのうえで人間にしかできないことを人間が判断する(担当者にとって逃げがないわけですから一番つらい話ですが)、ということです。

p.88 自分のお酒に対する正当な努力で成長していく酒蔵でなく、自分の努力以外の「白馬の騎士」に依存し、態度もでかい、鼻持ちならない傲慢な酒蔵になってしまっていたのです。

p.94 私も社内の製造部門に向けては、費用対効果(コストパフォーマンス)は考えなくてもいいから、行けるところまで行け、と言っています。「費用対効果」と言った瞬間に、この程度でいいんだ、という甘さが出るからです。

p.106 「売るために、純米大吟醸しか造らないわけではない」「美味しい酒を造りたいから、純米大吟醸造りに“結果として”なった」「〈獺祭〉がウリにしているのは、美味しさであって、純米大吟醸という特定名称ではない」

p.107 組織は回り続ける性質を持っているので、小さなミスに気がついても、それを隠ぺいし、組織を維持しようとする力学が働く

p.115 「とにかく量じゃない」「たくさん売れなくてもいいから、お客様の楽しい人生のお手伝いをする」「質で勝負できる」酒を目指して、現在の純米大吟醸しか造らない蔵に変わってきたのです。

p.139 「自分たちの祖国日本を尊敬できない者が、世界で勝てるわけがない」

p.151 私たちにとって「本質」とは、美味しいか美味しくないか、でしかありません。それが、手段である技術のあれこれにだけこだわるようになったらおしまいだと思います。

患者さんに何を与えられるか、評価してもらえるか、そこが「本質」なら、それを見えるように、感じられるようにする。そのやり方にはこだわりすぎない。

p.177 人も企業も「味方」がいて「調子のよいとき」というのは成長しません。「敵」に囲まれ「ピンチのとき」こそ、成長させてくれる。



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