何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

今日は心をみつめる日。

2011-07-30 21:08:15 | Book Reviews
今日は心をみつめる日。 衛藤信之・著、サンマーク出版、2010年11月15日

p.12 足りないことがあって当たりまえと考え、むやみに幸せを欲しがらず、ありきたりで、ささいなことにも深い喜びを見出す。

p.19-20 ドイツ人は子どもを信用して、親は手を出さず、まず「見守る」ことを優先します。たとえ子どもが失敗しても、それは彼らの特権であり、子どもには成長するために、失敗する権利があると考えるのです。

p.21 成幸をつかむ力とはすなわち、成幸までの失敗に耐える力ともいえます。

p.29 失敗やストレスは不幸の誘因などではありません。それどころか大人になるために必要な経験なのです。悩みや苦しみ、不足や不満は、自分自身を見つめ、鍛えるチャンスとなります。
 「悩みは人生に与えられた宿題」であり、子どもに限らず大人でも、人間はみんな、その宿題を自分で解きながら成長していくのです。

p.32 悲しみを癒す方法はただ一つ。その悲しみを受け入れ、耐えるほかにすべはありません。

p.32 思うようにならない逆境の中で生きることこそ人生の本質である。だから、悲しみや苦しみの克服は、まずその現実の苦しさを受け入れることから始まる。

p.32-3 ここでいうあきらめとは、私たちがふだん使っている「断念する」という意味の後ろ向きの言葉ではありません。人間の力ではどうにもならない事実を「明らかに知る」という意味です。「明らめ」です。

p.38 「人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないからだ」
 だから、私たちが不幸を感じるのは物事の暗い面にしか目を向けていないからなのです。逆にいえば、物事の明るい面に目を向ければ、それだけでその人の心に幸福の光が射しこんでくる。幸せと不幸のどちらに焦点を当てるかによって、私たちの人生の色合いは劇的に変わってくるのです。

p.41 いまの自分を愛せない人はかならずといっていいほど、自分の過去を憎んでいるということです。反対に、幸福な人はどんなに嫌なものであれ、想い出したくないものであれ、自分の過去を受け入れています。愛さないまでも、すべて「いま」へたどり着くために必要な事柄であったと過去を認めているのです。

p.65 なるほど過去から見れば、人間はいまがいちばん「老い」ています。しかし、未来から見れば、いまがいちばん若い。だから、何をするのにも遅すぎることなどないし、いまを精一杯、楽しまなくては損だといいたいのです。

p.82 毎日は無理としても、ときどき「今日が人生最後の日だ」と思って一日を過ごしてみたらどうでしょうか。今日で人生が終わる、次の瞬間には命が尽きる。そう仮定して、できる限り悔いが残らぬよう、いまできること、すべきことをやれる限りやってみるのです。

p.97 平凡こそが非凡。

p.133 愛されたかったら、自分から愛さなくてはならないのです。

p.141 その健全な離別感を阻害する要因は何でしょうか。それは、相手に過剰なまでに見返りを期待したり、相手に度を過ぎた所有欲を抱くことです。「与える」とは反対の、「求めすぎる心」です。

p.143 「なぜなら、相手には相手の現在まで生きてきた人生がある。相手のことを理解しようとする努力を始めたとしても、自分のことが理解されないと相手に苛立ちをぶつけてはならない。相手に自分の欲求を求めつづけるならば、やがて愛情は憎しみへと変わるだろう。愛とは、どこまでいっても自分とは違う相手を知りたいというところに存在するからだ」

p.145 自分の心の安定も不安定も、喜びも苦しみも、すべて相手の言動しだいになってしまう。その意味で、その人は他人の愛情の「奴隷」になっているのです。
 奴隷にできることは、服従か反乱しかありません。だから、求めれば求めるほど、相手の言動が気になり、それに振り回されてしまう。なんと不自由で、寂しい心の状態なのでしょう。

p.148 自分を叱咤する以上に、もっと自分を慰めてやりましょう。自分を嫌うヒマがあったら、自分をもっと愛することに心を注ぐべきです。
 努力は大いにするべきです。でも、それがうまくいかなかったとしても自分には価値がないといってはダメなのです。

p.203-4 心理カウンセラーとして、日本の未来をどうして不幸でたよりなく感じるのか、その原因を考えてみました。それは、いままでの時代の価値観である「幸せ」とは、「経済力と物の豊かさ」なのだという信念です。盲信的にそう信じているのです。

p.206-7 この社会は、産業革命以降、経済と物質の豊かさを追求してきました。それが、この時代の根底を支えています。古代ローマが富と快楽への追求に片寄って滅びたように、私たちの文明も価値観を変えなければ同じ道を歩むかもしれません。これからは、「経済」や「物」で満たす時代ではなく、なにげない日々の生活の中で小さな幸せを発見する能力を開発し、個人、家庭、地域、国家、地球を豊かな心で満たす時代だと考えています。


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