何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

お客さんは買いたがっている!

2010-01-13 22:22:49 | Book Reviews
「お客さんは買いたがっている! マーフィー流・モノを売る極意 マーフィー岡田・著、サンマーク出版、1999年9月10日

p.3 同じ品物を売っているのに、売れる店と売れない店があり、売れる人と売れない人がいる。なぜ、そうなるか? ソフト、つまり売り方に歴然とした差があるからです。モノを売るということは、目に見えないソフトをいかに効果的に提供できるかにかかっているのです。

p.15 モノが売れる人に共通することがふたつあります。ひとつは、しっかりとした「構成」を立てて売っているということ。ふたつ目は、本質的には神経質で臆病ということ。「やつは他人の顔色ばかりうかがっている」などと揶揄されますが、要は人間観察に優れているタイプなのです。

p.18 モノが売れないと嘆いているあなた。あなたは、売れないことを誰かのせいにしていませんか。売れないのは、みんな、あなたのせいなのです。「売れない」のではなく、あなたが「売らない」のです。

p.21 何らかの特長で、ほかと差がつけられないようでは、一個も売れなくても仕方がないのです。

p.26 私には、「今日も元気よく、いらっしゃいの声をかけましょう」というお偉いさんの決まり文句が、「今日もお客様に逃げていただきましょう」と聞こえて仕方ありません。

p.28 あまり商品に惚れ込んでしまうと、どうしても説明が押しつけがましくなり、さらに、商品の欠点が見えなくなったり、あるいは欠点を隠そうとするようになるからです。お客さまというのは、そこのところは実に敏感で、欠点もふくめてすべてきちんと説明しないと信用してくれません。

p.30 たとえば、包丁を買ってもらう場合、強調するのは包丁そのものの機能ではなく、こんなことも、あんなこともできるんだという包丁の使い勝手なのです。この部分でお客さまの関心を引く、興味を覚えてもらう、そしてあたかもオモチャのような感覚で包丁を買っていただくという寸法なのです。

p.40-1 機能主義から想像主義へ
 これまでは、機能が素晴らしければ、色さえかわいければ、あるいはデザインさえ気に入られればモノは買われていました。しかし、これからは、お客さまの想像力をわき立たせてあげないと誰も見向きもしてくれません。
 売れている商品を見ると、商品の機能そのもののあり方よりも、機能の先にあるものをどう膨らませてあげられるかということに、大きなウエートが置かれているのが特徴的です。いずれも、機能の先にあるソフト部分が付加価値としてついている、あるいはつけられるようになっているのです。そのためお客さまは、こんな使い方もできる、あんな使い方も楽しめるとなる。だから売れるのです、売れたのです。

p.61-2 自分の位置がわかっていれば、土下座だってできるはずです。変なプライドがあるあkら、土下座のひとつすらできない。
 人はプライドを持つと平気でへりくだれる、のだと。

p.69 よく考えてみると、クレームをつけてくるお客さまの中には商品に対するこだわり、見方が強い方が少なくありません。真剣であるとも言えます。

p.71 実は、お客さまの苦情、クレーム、トラブルのなかには、その商品の本質にかかわる重大な欠陥を示唆するもの、あるいは欠陥の回避法、さらには改良にヒントなど、役に立つ情報が少なくありません。
 そのような話に付き合わなかったり、短絡的にその場その場の自己保身で対応する人こそ、実はトラブルメーカーなのです。

p.82 お客さまは、快感を与えてもらえるならば、買いたいのです。快感を与えてもらえないから買わないのです。命の次に大事なお金を払うのですから、当然、その見返りには快感が伴わなければなりません。私は、快感をくすぐってあげること、快感を与えることは、モノを売る者の義務であると思っています。

p.84 売れない人は、お客さまを知らず知らずのうちに不愉快にさせているのです。不愉快なことを言っているはずです。
 本人は売りたい一心で、ていねいにしゃべっているつもりでも、お客さまにはただ売らんかなの下心と映ってしまうわけです。

p.91 モノを買うときには自己弁護が必要なのです。自分がお金を使ったのは、他人のせいで、この支出は仕方なかったんだ、というような理由や弁解、詭弁をつねに用意しておきたいのです。
 「この人が言ったから」とか「家でどうしても必要だから」といったような、誰が聞いても、なるほど納得できるような理由づけがほしいのです。

p.92-3 お客さまにとっては、動機づけより、理由づけのほうがはるかに大事なのです。
 「予算をちょっと超えてしまったけど、これとあれができて、うまくやればあれもできる、それに売り場では、久しぶりに楽しい体験もできたし・・・・・」この満足感でいいのです。

p.98-9 商品の欠点や弱点は、鋭い方ならすぐに気づきますし、のんびり屋さんでも、いずれは気がつきます。いずれ気づかれることなら、欠点や弱点は何より先に言いましょう。
 先に欠点や弱点を言ってしまうことは、その商品力を落とすということではありません。それどころか、お客さまの信用を得たり、言い方によっては欠点や弱点を長所にすることもできるのです。

p.102 店の特徴といてばたしかにそうなのですが、実はその店の販売員が持っている商品に対する知識の差が、そのまま売り上げの差になっているという現実を目の当たりにさせられるのです。

p.104 お客さまはあなたから、その商品を通じての生活提案、さらには新しいライフスタイルといったものについて情報を得ることを期待しているのです。たとえば、ダイエットのための商品を売ろうとするなら、この商品を使ってやせると、そのあとのあなたの生活はどのように楽しく快適になるかを、具体的な情報として提出するのです。

p.104 その製品を所有することによって、生活がどう変わっていくのか、生活がどう楽しくなるのかといったような生活提案ができなくては、モノは売れない時代に変わっているのです。

p.106 お客さまが期待するのは、けっして商品の機能性や利便性、デザインや価格だけではありません。心地よい生活をイメージできるしゃべりや、具体的なアイデアの提出を期待しているということをお忘れなく。

p.111 むしろ、満足感より「生活感」を提案してあげるほうが大切です。

p.116 お客さまには、その商品に合致した「価値観」をきちんと提出してあげないと買う気を起こさせることなどできません。

p.191-2 だいたい、物販業には訓練がなさすぎます。マニュアルを見せて、ほら、この通りにやってごらん、などというのは訓練ではありません。訓練というのは、生身の人間と人間が接するなかで初めて身につくもので、本を読んでも、マニュアル通りにやっても身にはつきません。

p.193 話を聞く場合、年上の人からより、年下の人から話を聞くほうがはるかにむずかしいものです。年下の者が、年上の者に見せたくないものまで見せるというのは、大変なことなのです。まず年上の者が、胸襟を開かないと、年下の者は心を開かないと思って間違いありません。

p.193-4 お客さまが、私たちに今求めているのは、商品やサービスだけではなく、有能なパートナーとして、また、よきアドバイザーとしてのあなた自身なのです。お客さまの苦情や気持ち、ときによっては無理難題や愚痴などを、私やあなたが親身になって聞き役に回ってくれることを望んでいるのです。それがかなったとき、お客さまはあなたを信頼し、頼れるアドバイザーとして受け入れてくれるのです。

p.194 誰にもよい人間関係を築いている人に共通なことは、自ら損をすることができる、ということです。彼らはまた、周りの人に自分の持っているものを惜しみなく提供します。

p.197 オリジナリティは、長年培った技術があって初めて出てくるもので、ごく初期の段階のオリジナリティなんていうのは、誰も認めてくれません。

p.212 モノを売る基本はひとつです。お客さまに自分なりの誠意をどう提出するか、それだけです。

p.214 サービスとは付加価値のことなのです。
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