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【左翼的な?安倍政権】右翼とは何か②

2014-10-17 00:03:20 | 日本

(前回からの続き)

 前回、右翼」か「左翼」か、というときの判断基準は、社会・経済における「政府」の役割の「大きさ」と書きました。この役割をできるだけ小さく、つまり小さな政府」を志向する勢力が右翼(右寄り)、その逆に「大きな政府」を志向しようとする勢力が左翼(左寄り)といったように色分けできる、ということです。

 この左右両翼の考え方の違いは、たとえば、アメリカにおける「オバマケア」(公的医療保険制度改革)の推進をめぐるオバマ現「民主党」政権(当然、推進派)と、「ティーパーティー派」(これを連邦政府の権限の拡大―――「大きな政府」[富裕層に対する課税強化等]につながる動きとして反発)の対立の構図などに表れていると思います。

 さて、この基準をいまの日本にあてはめてみるとどんな具合でしょうか。個人的な結論を先にいうと、現在の安倍政権のスタイルは・・・「社会主義的」「左翼的」「左寄り」に感じます。というのも同政権は、アベノミクス≒円安誘導による輸入インフレおよび消費増税によって意識的に「民間」活力を抑制する一方、それを穴埋めするために(?)「政府」の出番を増やそうという姿勢を示しているからです。このあたりは、民間勤労者の実質所得が下がっているなかでの国家公務員給与の「引き上げ」実行や公共事業の展開の仕方―――前倒し実施とか「地方再生」の旗印の下で計画されている諸事業等―――などに反映されていると思います。自民→公共事業→地方→非効率、なんて連想が浮かぶなあ。ミョーな財政出動をするより円安誘導を止めてガソリン、灯油、飼料、肥料等の輸入原材料の円建てコストを下げるほうがよっぽど地方のためになるのに・・・。

 ついでにいえば外交にも左翼的な面が・・・。いまや地上唯一の共産主義国といえる(?)北朝鮮に対する宥和的(?)な態度です。誰が日本国総理大臣でも、拉致問題解決を図ろうとするのは当然ですが、米中を含む周辺国が核開発を進める北朝鮮に対して厳しいスタンスを取っているときに安倍政権は、かの国がろくな再調査ができていないにもかかわらず、そして拉致被害者家族が懸念を表明しているのに、訪朝団を派遣する方針を固めたもよう。何ともハラハラさせられます。失政を挽回しようと功を焦るあまり(?)、戦没者遺骨収集事業の推進等の名目で法外な「身代金」の支払いを「極左」勢力に約束してしまうのではないかと・・・。それこそ売国的行為なのでは!?

 この北朝鮮の件は別にして、先の民主党政権の政策運営には・・・「右翼的」「右寄り」な面がけっこうあったように思えます。それを象徴するのが「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズ。これがさかんに唱えられていた頃、つまりいまから4年前の2010年度予算をみると、まさにそのとおり、公共事業費が前年度から約1.3兆円、率にして18.3%も削減されています。これにも関連しますが、同年度予算編成から「事業仕分け」(行政刷新会議)も導入されました。これらはいずれも財政支出の削減を意図したもの、つまり「小さな政府」をめざす政策だったといえるでしょう。

 というように、右翼・左翼の世界一般的な判断基準―――「小さな政府」か「大きな政府」か―――でみたとき、いまの自民党政権は左寄り、そして以前の民主党政権は右寄り、といった見方ができると思っているのですが・・・日本人の普通の感覚ではこれとは逆―――自民:右、民主:左でしょう。ではなぜ、上記のように「大きな政府」志向が感じられる安倍政権が「右翼」となるのか?ですが・・・

 (続く)

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