
その理由は、地域独占による「電力会社の殿様経営」に由来しているが、これに対する対策としては、『発電・送電分離制度』の導入によって、発電事業を自由競争の環境に持っていけば、不透明な経営による無駄は、合理化されていく。
それには制度改革に時間がかかり、自民党の閣議決定では、2020年頃にやっと、自由競争が始まる段階になる。
それから、新規の発電事業会社が参入して、自由競争による価格低下が表れるには、さらに10年程度はかかるであろう。

ひとつは方向性としては、価格競争に頼らない「高付加価値商品」を、次々に開発して行く事である。
さらに、「電力を使う比率が低い事業」を優先的に取り上げることである。
そうは言っても、将来の選択出来る分野が狭まるのは、日本にとって足かせになるので、早期に電力料金を世界標準以内に抑える努力を可能な限り図るのだ。

現在の電力供給の比率は、原発2%、天然ガス42%、石油19%、石炭27%、水力8%、その他再生可能エネルギー2%である。
天然ガス火力発電の燃料費は、11円/kWh.であり、世界標準からみて、割高の燃料費で購入している。
この天然ガスの輸入先を多様化して、できるだけ安定的に供給を確保すると同時に、価格面でも有利になる交渉をするコトが必須である。

この石油火力の比率を減らして、石炭火力を増やす方向が「電力コスト」を下げる方向になる。
しかし、石炭火力発電は、『発電電力量当たりの[CO2]排出量』は、0.943kg-CO2/kWh.で、天然ガス火力の0.599kg-CO2/kWh.に比べて、1.6倍も多く排出するので、温暖化対策に逆行して世界から批判を浴びる。
だが、この課題を克服して電力費を抑える方策があるのに、政府は動かない。(続)
