庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

21世紀は中規模都市の時代。広島、長崎はその代表に。

2009-10-13 | 暮らし・健康問題
核兵器の廃絶は世界の最重要な目標であり、その運動に向けて世界中の都市が、平和都市宣言をして活動している。
その会長都市が広島市であり、副会長が長崎市である。
この2都市が、核廃絶に向けてのアピールとして、2020年のオリンピック開催都市として立候補を目指すというのは、日本においても歓迎の声が多い。

しかし、難問も多く控えている。
その第一は、政治的な課題をオリンピックの開催に持ち込むのは、控えるべきという基本理念である。
しかし世界平和を目指すという観点ならば、まったく矛盾しないし、核兵器の廃絶は世界平和の前提、必須の条件であるから異論はない。
国連の安全保障理事会でも全会一致で、採択された合意である。

第二には、オリンピック憲章に、一国のうち一都市しか立候補できない、という規定がある。
これも、考え方が既に古いと言えるので、世界を説得できる説明を準備して、乗り越えるべきである。
今までは、都市は巨大化を競ってきた感があるが、これからの時代は、住みやすくて生活し易く、その上、経済活動が適正なレベルで活発であることが求められと同時に省エネルギー性も要求される。
東京の様に1000万人以上も人が集中しているのは例外的な都市で、模範とするのは適切でない。

広島市は110万人、長崎市は50万人弱の中期規模都市で、生活に便利なちょうどよい大きさと人口の都市である。
世界中の各国が、モデルとしていける都市であって、21世紀を代表する都市になるのにふさわしい。
あまり知られていないが、広島市と長崎市は、市内に多くの路面電車路線が敷かれて、生活の大事な足になって活躍している。
この路面電車は前にもブログに書いた様に、交通機関としては最も省エネルギーであり、設置や運行のコストも最小である。
都市内の公共交通を充実させて、自動車に依存する割合を減らしていくのが、21世紀の課題であって、その考え方の先端を行っているのが、広島市と長崎市である。

東京がオリンピック都市に立候補した大義名分に、環境に対して最も配慮がされる施設を造るとアピールしていた。
何か、あとずけの理屈のようで、なんとも賛同する気にはなれなかった。
しかし、広島市と長崎市ならば、2都市間の移動は新幹線を使ってできる。
都市内の移動には、路面電車をさらに近代型の低床式最新車両と入れ替えて、必要な区間の延伸をすれば、大量に押し寄せる観客を便利に快適に、さらに省エネルギーで賄えることが可能である。
2020年までの間に、さらに21世紀の中規模都市にふさわしい、交通体系や宿泊施設を考えて充実すれば、世界の都市の模範になれる50万~100万都市が実現する。

オリンピックは人間の体の機能の極限を追求する競技の祭典であるが、頭脳の革新も競う必要がある。
巨大都市での開催を意図した20世紀型のオリンピックから脱皮して、21世紀の目指す環境との共存、そして人間性を最も大切にする都市の在り方を目指して、中規模都市の将来像を頭脳で競う場になって欲しいものである。
広島市、長崎市は、その資格がおおいにある。
東京は失格であるが・・・・。

1 コメント

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オリンピック (シトリン(黄水晶))
2009-10-13 20:18:01
私も広島・長崎オリンピックの日記を書きました。

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