日本政府の借金体質は【1000兆円を超えるレベル】になっても、安倍政権は傲慢にも国債依存を続ける借金財政の「2014年度予算案」を閣議決定した。
つまり、消費税増税によって国民負担を増やした揚句に、駆け込み需要の影響による経済活動の落ち込みを補う需要を、政府のバラマキ公共事業でツギハギをして、1930年代の政策である[ケインズのモノマネ]をしようとする。
将来に役に立つ投資かどうかはイチイチ問わずに、当面の経済の活性化になれば良いのだ、と議論は斬り捨てる姿勢だ。
この思考停止状態で、目先の経済回復だけに税金を投入する態度は、1980年代末の【バブル経済の破綻】に直面した時期の迷走状態と同じである。
経済成長の見かけの成功に浮かれて、不動産バブルの膨張が限界に達して、ついには金融機関の不祥事もあって、不良債権のヤマズミとなった時代だ。
この時期に、日本の将来の健全な発展と「国創りのビジョン」を再構築する必要が迫られていたのに、何も行動を起こさなかった。
それどころか、行政と金融業界の失敗を覆い隠そうとして、不良債権の顕在化と措置を先送りばかりしていた。
これは、現在の政権が「電力業界の失敗」をなし崩しに補填して、業界内のもたれ合い利権体質を温存しようとする姿勢につながっている。
不良債権の先送りは経済活動の足を引っ張り、デフレ経済に落ち込む原因をつくり出した。
今の安倍自民党政権は、原発という不良債権を出来るだけ問題ない様に見せかけるコトに苦心している。
関連する不良事業の、【使用済み核燃料再処理工場】の建設続行や、成功の可能性が全くない【核融合技術の研究施設「もんじゅ」の維持】にしがみつく。
産業界は国民の将来のことよりも、自社のグローバル展開に最大の関心があり、日本の市場のことなど、単なる利益追求の場のひとつにすぎない。
その国民不在に変化した「グローバル企業の本質」を知りながらも、自分の政権、自分の選挙が最優先の政治家は、民間企業のおカネの力に寄り添うだけだ。
復興予算、国土強靭化と見せかけだけは、国民受けを意識しているが、政府も民間企業も、今の自分の立場が最優先なのだ。
これから先は、「原子力関連の不良資産」の処理だけでなく、大判振る舞いした「最大の借金体質の不良資産」を、処理する「政権構想」が必須である。