中国の振る舞いに堪忍袋の緒が切れたかのように、トランプ大統領は貿易収支の不均衡の是正を狙った大幅な関税引き上げを実施した。
中国はWTO違反だとして、対抗措置として関税の実施を打ち出した。
アメリカの農家の主要な輸出品である大豆に、報復的な関税を実行して、トランプ大統領の支持率の低下を狙った報復措置である。
すかさず、トランプ大統領は、対EU諸国との貿易不均衡是正に効果が出せるように、EU向けの大豆輸出の大幅増加を取り付けて対抗した。
トランプ大統領のアメリカはでは、自国優先主義の貿易政策に転じると、大統領選挙の段階から宣言していたので、約束違反ではない。
トランプ大統領は、アメリカファーストを宣言しているので、政策の目標を明確にしている。
その手法は従来の常識を覆す、あらっぽい政策だが、中国はオモテとウラの乖離が多々あるので、信頼できない国の手法である。
これに対して、中国政府は自国優先主義を否定し、自由貿易体制を守ると言いながら、ウラではその反対のことを実施している。
貿易戦争であるから、大義名分の違いはどうあれ、その悪影響を受けない方策を、各国の首脳は十分に用意しておくべき状況になっている。
しかし、うらおもての顕著な安倍政権は、オモテ向きは自由貿易市場体制を擁護して、TPP協定に批准を推し進めているが、ウラではどうか。