日本の最大の弱点は、東京一局集中によって、人も資金も大都市に集中してしまい、東京は過密の弊害にさらされている。
その一方で、地域社会では人材の流出と雇用機会の減少によって、経済停滞の影響を受けやすく、どうしても中央政府依存の弊害が出てしまう。
総裁候補の三氏とも、地域振興、地方創生、経済格差の縮小をうたいながら、日本の将来像を明確に示すことができていない。
特に、地方創生大臣を務めてきた石破候補は、重点政策に地方創生の言葉だけは強調しても、中身を聞かれても、大義名分を繰り返すだけである。
菅官房長官は、総務省大臣の時代に、「ふるさと納税の制度」を提唱して、各省庁の反対を抑えて、とにかく実行してきた。
今では一定の成果も生み出して、地域のやる気を引き出す起爆剤になっているが、石破氏、岸田候補の主張では、説得性がなく、上滑りの感じである。
この際は、総務省大臣よりもさらに権限の強い、「総理大臣」となって、地域社会の活性化と経済格差の縮小を具体的政策として提示してもらいたい。
今回のコロナ対策によって、地方の首長のやる気と実行能力には、大きなばらつきがある。
護送船団方式ではなく、実行可能な具体策の方針を打ち出した、自治体首長との連携を深めて、中央省庁の縦割り予算を、大きく地方創生に向ける。
お金を積極的に地方創生に振り分けて、一律の支援策ではなく、地方の自主性と自立心を支援するシステムの創設が必須だろう。
その中でも、再エネの促進は、地域事情沿って、効果的に強化する法制度や仕組み作っていくべきで、経産省主導は、むしろ弊害が多い。