日本がエネルギーの輸入依存国であることは、周知の事実であるが、自給率が極端に低いことが将来を不安にしている。
再生可能エネルギーの普及促進が必須であるのに、20年前には発電コストが高いことで、政治家も経産省も全く軽視していた。
当時では、風力発電の普及可能性が議論されても、日本は陸上での設置に難点が多くて、普及促進は可能性が全くないとされていた。
しかしヨーロッパの国々では、風力発電の将来性は、洋上に設置できる技術を開発すれば、海洋に接した国では、電力を自給できる可能性が十分にあると考えて、技術開発を進めて普及の促進に力を入れてきた。
洋上風力発電は、日本では遠浅の海岸が少ない地形では、着床型の洋上風力発電の適地が限られてしまうと初めから諦めて、真剣に検討しなかった。
しかし、イギリスやデンマークのような風力発電の先進国では、着床型の洋上風力発電の技術をベースにしてさらに進化を目指した。
浮体式洋上風力発電の技術開発に挑戦して、今では、将来の商業化に目処をつけて、大規模洋上風力発電の計画を進めている。
これを見て、中国政府も沿岸部の適地に、将来の洋上風力発電の大規模開発を検討し始めている。
日本は、やっと、日本の沿岸での実証試験を初めて程度で、今後の商業化の計画は曖昧で、10年以上も欧州に遅れてしまった。
将来のエネルギー自給を考えない日本は、技術開発に遅れてしまったのだ。