ロシアとの平和条約締結問題は、プーチン大統領の揺さぶり気味の態度表明によって、安部首相は翻弄され続けている。
本音はどうやら、領土問題を取り上げるのは、時期的にまずいから、
安倍首相の甘い姿勢に漬け込んで、ロシアに有利な状態を作っておこうとの、指導者エゴの現れと見ることができる。
これで北方領土問題は、さらに長期化することは避けられないであろうし、その準備期間を強制的に押し付けられたのである。
一方では、北朝鮮の金正恩委員長は、前回の首脳会談によって、トランプ大統領の前のめり姿勢を獲得して、気をよくしてきた。
非核化の筋道をつけて、アメリカの承認を本格的にとるプロセスを軽視した上で、経済制裁の解除をおねだりする交渉に期待した。
しかし、トランプ大統領は、アメリカ国内の評価の方が気になって、経済制裁を緩める妥協策は、一切、承認しなかった。
つまり、トランプ大統領は北朝鮮のことよりも、自分の支持率、国内勢力からの評価の方が大事なのである。
同様に、プーチン大統領も、ロシア国内の支持率の低下を憂慮して、日本に良い顔をする事を当面は凍結する方針に転じたのである。
政治家の三代目の甘え体質が、のし上がりの権力者のエゴの前には、期待を実現する能力が全く追いつかない現実である。
3代目が国を潰すことにならないように、要警戒である。