政府や自治体が借金をしてでも、【総需要の不足を埋める新事業】を始めることが、人手不足状態に近づける。
これが、働く人の給料を下から押し上げる効果を生みだし、国民全体の購買力を増加させることで、総需要不足が解消してデフレ経済から離脱できる。
その借金してでも始めるべき新事業は、「再生可能エネルギー関連」であることは、今さら説明の必要もないであろう。
政府は2030年までに再生可能エネルギーの比率を25%まで引き上げると公約しているが、目標年が先のために、もう一つ活性化しないのが現状だ。
ここにきて、東京都は「再生可能エネルギー」の普及目標を、2020年までに20%を達成する目標を掲げると打ち出した。
東京都は、6月3日に「東京都再生可能エネルギー拡大検討会」を立ち上げる。舛添要一東京都知事が5月23日の定例記者会見で発表した。
本委員会では、東京都における再生可能エネルギーの電力に占める利用割合を現在の6%から、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに20%程度まで高めることを目指し、都内外での導入拡大に向けた具体策のほか、藻の活用のような新技術の開発促進など、多角的な取り組みについて検討する。
欧州の先進都市では、すでに20%以上の「再生可能エネルギー電力」を利用しているが、日本では【自民党政権の電力業界よりの政策】にこだわって、いまだに日本全国での普及割合は、1.6%程度(大型ダム式水力は除く)である。
これを20%に引き上げるには、かなりの設備投資が必要になり、そのための事業拡大によって、多くの人手を必要とする。
安倍政権は、いまだに「エネルギー基本計画」による再生可能エネルギーの普及目標を、2030年の遠い時期に設定しているために、企業の設備投資を引き出す誘因にはならない。
東京都は財政が豊かであるから、全国に先駆けて自ら投資することと、大企業に対しての「再生可能エネルギー」を導入する政策を実行出来る。
すでに、東京都の「大規模事業者への温室効果ガス総排出量削減義務」の制度を決めて、国の政策の遅れをしり目に、着々を「再生可能エネルギー普及拡大」への布石を打っている。
当面は、大企業の行動は省エネルギー設備への投資であるが、再生可能エネルギー関連の技術進歩を見ながら、設備投資の計画を実施するであろう。(続)