世界経済のグローバル化を目標として進めてきたアメリカとヨーロッパの先進国は、未だにグローバル化を善と認識した論調である。
ソ連を筆頭とした、社会主義、全体主義体制は、その官僚的な非効率と腐敗した体質によって、内部から破綻した。
この成果を、資本主義諸国は自由市場経済の勝利と宣伝して、世界中を共通市場に拡大する自由市場主義経済を、到達目標にした。
しかし、1990年代以降の金融自由化と自由貿易制度の拡大で、一部の新興国の発展はあったものの、経済格差の拡大が社会不安を増大した。
とくに先進国では、金融資本主義が横行して、一部の金融資本家に富が集中して勤労者は収入が減少する一途であった。
トランプ流改革は、まずはアメリカ一国優先主義を前面に押し出して、アメリカの利益を損なっている金融資本の陰謀を打ち負かすことだ。
つまり、金融資本家の利益ばかりを増やすことになる「自由貿易経済」に、大きく歯止めをかけて、金融資本側を表舞台から追い出すのだ。
これに危機感を持った、自由主義経済体制擁護者たちは、トランプ大統領のやることを、なんとかして失敗させるか、世論を敵にさせる。
北朝鮮の核兵器の完全放棄では、トランプ流が予測に反して成功の道を進みだしていることを、なんとか失敗させようと目論んでいる。
金融資本家側は、北朝鮮問題でトランプ大統領が失敗するように、各方面の論調を誘導し、保護貿易は世界を破壊すると警告を発している。