sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

ミロスラフ・ティッシー

2013-01-20 | 写真
昨日の、アウトサイダー・アート写真の話の時に
飯沢さんが触れた写真家に、
チェコの写真家ミロスラフ・ティッシーという人がいます。
1926年(現在の)チェコ共和国生まれ。
プラハの美術学校で絵画を学んでいるころ、
反社会的思想家として共産主義政府と衝突し、
学業を捨て何年もの間、刑務所と精神病院で過ごす事を
余儀なくされたそうです。
精神病院を出てからはホームレスのような暮らしをし
ボロボロの服で身なりに構わず、
手作りの、びっくりするような汚いカメラで、盗撮まがいに
女性たちのヌードやポートレイトを撮ってプリントし
それをその辺に置きっぱなしで傷むがままにしてたという。
でも、そのいいかげんに現像され保存状態もひどい写真たちは
「夢のような手触りの、誰にも真似のできない(飯沢耕太郎)」
作品であったという話も、すごく興味深いものでした。
こんな不思議な写真家、全然知らなかった。

ただ、調べてみると
彼は大変な変人でアウトサイダーではあるけど
精神的に障害があったわけではなく
美術の専門教育も受けているわけなので、
彼の作品が
そう言う意味でのアウトサイダー・アートに含まれるのかは
よくわかりません。
一体どういうつもりで作品を作り続けていたのだろう。
発表しようというつもりもなく作り続けた作品なのか、
自分の中で何かを追い求めていたのか
そういう芸術への探究心さえなく、ただ作っていただけなのか。

どんなに素敵な写真を撮ってる人でも
こういう人と仲よくなれるか自信はないけど
興味は尽きないです。
実際のところ、どんな人だったんだろうなぁ。


動画はいくつかあったけど、英語以外のヨーロッパ言語のものが多く
これは英語字幕がついてるのでわかりやすい。


こちらは彼の作品集

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2 コメント

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アウトサイダーです (一撮 )
2013-01-21 06:24:43
今晩は。昨日今日とソソられるテーマに釣られました。アウトサイダーアートは我がアパートの裏方にある有名な美術館アール・ブリュットの英語訳だそうですね。何年かに一度この美術館を訪ねます。精神病患者のアートということですが、彼らの絵に共通するのは紙面に隙間が無いほどびっちりと描きこむ・・というのがボクが観察した点です。最近のコンテンポラリー・アートもちょっと病的な感じがするのですが?境目がなくなってきている様な気もします。パリフォト去年、今年と連続で行きました。
ネットで前売券を買うとほとんど待たずに入れました。飯沢さんはどういう印象を持たれたのか興味あります。先日は猫とお婆さんをアップしてくれましたが、あれは最高ですね。
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>一撮さん (sigh)
2013-01-21 10:41:58
わー、現地にいかれてるんですねー。いいな~!
どんな感じなんでしょう。とにかく広いと聞きました。
写真、たくさんありすぎると、わけわかんなくなりませんか?(わたしは情報処理量が少なくて、すぐキャパオーバーになって、わけわかんなくなる)

アール・ブリュットという方が、最近の美術界隈では知られてるかもしれませんね。
主に精神疾患のある方の作品をさすようですが
広義には、正式な美術教育を受けてない人の作品とも言えるようで、実際の定義はけっこうあやふやなのかな?
今、少し調べているところです。
アウトサイダー・アートも絵ではなく写真だと、絵などに比べると息苦しさのようなものもなく、一般の方もとっつきやすいのでは、と思いました。
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