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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

釜山国際映画祭:8 映画「House of hummingbird」

2018-10-27 | 一人旅たまに人と旅
二日目は朝から、6月だったか7月だったかにできたばかりの釜山現代美術館へ行き、
そのあと、夜になってから映画祭に戻って映画を見ました。
美術館は昼間しかやってないから、映画を夜に回したけど、効率よく動けたと思います。
その代わり夜、飲み食いする暇がなかったのは残念だけど。
(いや飲みすぎないでよかったのか?笑)

とりあえず映画の話。
最後の映画は新世界デパートの中の映画館での韓国映画。
結局、この映画祭で見たのは、韓国フランス合作、フランス、韓国、の3本。
300本以上の映画は、幾つかにジャンルわけされてて
フィリピン映画の特集があったり、アジアや世界の映画ジャンル、
古い韓国映画のジャンルもあったのに、わりと普段見るような映画になってしまった。
でも、映画祭前半と後半では上映映画に違いがあって、
見たかった映画は前半にやってることが多かったみたいで、結局こうなりました。

さて、3本目の韓国映画の英語のタイトルは「House of hummingbird」
中学生くらいの、少女が主人公です。
子供に対して無気力で無関心な母、教育熱心のあまり子供を追い詰める父、
日常的に主人公に暴力を振るう兄、こっそり遊びに出かけては父を怒らせる姉、
という家庭で家の中ではつらい気持ちのことが多い主人公。
学校でも友達はいないけど、放課後一緒に帰るボーイフレンドはいるし、
中国語教室には他校から来ている親友がいるし、楽しいこともポツポツある毎日。
あるとき中国語教室に新しい女性の先生が来て、どこか風変わりで淡々としているけど
ちゃんと話を聞いてくれる、自分の気持ちをわかってくれる大人の出現に
居場所を見つけたような気持ちになります。
とはいえ、この先生との交流は、映画全体の一部分で、
この少女の日常を丹念に描いていて、派手さはないのに飽きさず引き込ませる映画でした。
家庭にはDVがあるわけですが、大したことないとうやむやにされてて、
彼女自身、特に抵抗もせずに早く終わらないかなぁと殴られている状態は異常だし、
母親の子供への無関心さもどこか変。この母親が一番変わった登場人物でした。
人生に対してすっかり投げやりで飽いてしまったようなけだるい無関心。
外で見かけた母親を大声で呼んでも全然気づいてくれずぼんやりと行ってしまうシーンは
少女の側からの、自分を見てくれない母に対する視点なのでしょう。

その他、ボーイフレンドと別れたり、下級生の女の子の告白から付き合い始めたり、
バスの事故で姉を心配したり、自分の病気で入院したり、退院したり
先生が急にやめてしまったり、が、やさしく淡々と描かれています。
主人公に寄り添いすぎず、どこかドキュメンタリー的な距離感もある。

ラストはとても悲しいのですが、希望のある終わり方で
韓国映画というか、なんだか良い台湾映画の雰囲気に近い感じがしました。

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