goo blog サービス終了のお知らせ 

sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:ジプシー・フラメンコ

2014-08-28 | 映画


うーん。
これはやっぱりフラメンコの力でできてるはずの映画で、それなしで
ただのドキュメンタリー映画としてだけでは、ちょっと成立しない。
映画自体はいいと思うんですよ。
フラメンコの音楽も、ダンスシーン以外も、いい。
踊りたくてたまらない、体の中にフラメンコが流れている
小さい男の子なんて、最高です。

でもわたしには結構欲求不満の残る映画でした。
ダンス以外の部分がやや冗長なのと(監督のこだわりなのか
ひとつのシーンを、多分必要より少しずつ長めに撮ってある感じがする。
見やすさより自分のこだわりを押し通す頑固な監督なのかな?)、
それより何より、素晴らしい踊りなのにダンスシーンのカメラがほぼ
上半身か下半身かどっちかしかうつさないのが気になって気になって・・・。
上半身だけ映ってるのシーンが半分以上なんだけど、
足の、靴のステップ(?)のすごい音がリズムががんがん伝わってきてるのに
上半身ばかり長まわしで映ってるのが続くと、いらいらする。
逆に、足下だけ映ってるのも物足りなくて、いらいら・・・。
やはりこういうダンスは全身で、表情も手の動きも腰や足の動きも音も、
全部見せなきゃダメなんじゃない?
ダンサーの全身が映るのはかなりわずかな部分の印象。
特に後半の、舞台の上での本番のシーンは上半身ばっかり。
すごいダンスなのに、全体が見たくて見たくて、
じらされてる感じ・・・くらいならいいけど、
これでは、積もり積もっちゃって最後には腹が立ってきましたよ。
焦らすのも大概にして!と思ってるうちに終わっちゃったので
エンドロールの間、憮然としてた。

映画も音楽も踊りも悪くないというか、かなりいいと思うのに、
このカメラだけでイライラして楽しみ損なった映画でした。
ダンスを単に素材のひとつにしたドキュメンタリーと思えば
これでいいのかもしれないけど、
それだと映画としては、可もなく不可もなく、とわたしは判断する。
ダンスをもっと見て感じて、フラメンコの魂を持つ人たちの力を
存分に活かしてこそ、いい映画になると思うんだけどなぁ。

伝説のフラメンコダンサー、カルメン・アマジャの娘と孫娘が
仲間達と舞台を作り上げて行くというシンプルな話です。
仲間の一人、歌手の男には甥っ子がいて
それが上記した、踊りたい小さい男の子。すごくかわいい。
まだ5、6歳かな。赤いダンス用のシューズを買ってもらって、
うれしくてうれしくて踊っちゃう。
大人に交じって、すごい舞台見て目をキラキラさせて、とてもいい。

2年前に見た映画「フラメンコフラメンコ」は、逆に
舞台をそのまま撮ったような感じながら
退屈させずに音楽と踊りを、お腹いっぱになるくらい堪能できました。


余計な物語はなし。フラメンコにつぐフラメンコ。
これ見たときは、途中に少し物語がほしい気がしたけど
今考えると、これはこれで素晴らしいと思う。
両方見て、脳内で足して2で割ると、いいかもしれません。

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
イイね。 (一撮 )
2014-09-04 04:02:15
普段、クールっぽいSighさんがジラされジラされ最後には『憮然としてた』・・・という状況を想像して一人で受けて結構笑えました。案外アタマに来るほうなんですね?なんか親近感を感じました。
返信する
>一撮さん (sigh)
2014-09-04 08:44:09
映画見るときは、さあ、笑ってやろう泣いてやろう乗ってやろう、と思うんですけど、期待が大きいのに外れちゃうと、意地悪なあら探し気分になってしまいます。笑
そして、普段クールっぽくはないんですよ。笑

返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。