老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

取り決めた「原則」の無視・骨抜き 〈高浜原発1・2号機の審査合格と、政官癒着記録問題〉

2016年02月27日 20時26分11秒 | 原発関係
  ◆つい先日、関電の高浜原発3・4号機の再稼働に関して述べましたが、今回は高浜1・2号機が新基準の審査に合格した由です。
福島での原発事故の教訓を踏まえて、原発の運転基準を厳しくする一環として、原発の運転期間を40年に制限する「40年ルール」が2012年の国会で成立し、当時原子力規制委員会の田中委員長は「40年ルールを超えての延長運転は相当困難だろう」と言っていた様に記憶していますが、今回いとも簡単にこのルールをクリア―した様です。
その背景には、政府方針で「発電量に占める原発の比率を2030年度で20~22%にする」との原発重視の目標設定や、原発立地県選出議員の強力な働きかけがあったようですが、原子力規制委員会の役割は何なのでしょうか?

  ◆同じ日の新聞記事で、内閣人事局が政官癒着の記録を非公開にするとの記事がありました。2008年に施行された「国家公務員制度改革基本法」により、公務員は政治家からの働きかけに関して記録の作成や保存・公開が決定されています。
しかし、その後人事局から「議員から不当な要求が場合にのみ残す」との法解釈をし、他の省庁もこれに倣ったようで、“不当な要求ではなかったので、記録には残していない。とか、或いは任意で作成した文書なので公開出来ない”という、余りにも厚顔無責任な経過になったようです。

  この2件は、国民の要求に応えて成立した法律などが、その運用に関わる機関が、利害関係者の要求を受け入れて、勝手な解釈で一方的に内容を骨抜きにされている顕著な例ですが、昨日のブログで述べた電力自由化に伴う再生可能エネルギーの取り扱い等でも同じことです。要するに
●“国民がうるさいので、批判を和らげるために一応形だけは整えよう。”
●“しかし、これらに縛られる必要はなく、政治家や官僚が得意とする屁理屈を付けて、この法律などを無視或いは骨抜きにしよう。”

という精神構造から起こっていると思うのですが、その根本はやはり政府による憲法条文の勝手な解釈や無視が横行していることと無関係ではないと思います。(まさ)

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