ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

ネット世界の言葉の跳梁とリアル世界の言葉の不毛の隔絶・・・

2012年11月14日 | Weblog
「別海から来た女」佐野眞一著より。

数年前に起きた結婚詐欺連続殺人事件について書かれたノンフィクションだった。最近もこれよりさらに恐ろしい事件で64歳の女を含め8人が逮捕されたというニュースがあった。この事件の真相の解明はまだ先になるだろうが。

この本で扱われている事件では一人の30代の女が、ネットを使って知り合った中高年の男から詐欺で多額の現金をだまし取り殺人にまで発展していた。また殺人以外でも数件多額の詐欺事件を起していた。

佐野氏は以前『東電OL殺人事件』を書いていたが、それを超える事件だと言っている。(この時点で)この事件を解く最大のキーポイントはネットという匿名世界が、暮らしの中に浸透していたからこそ起きたとも言える。

この事件の被告木嶋は、佐野氏の言葉を借りれば、「まるで“仕事”のようにメールやブログを書いている」という。ところが、リアルの世界では会話らしい会話はなく、言葉の貧困さを指摘していた。そのギャップは不気味ですらあったようだ。