素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

電車の不思議

2024年05月08日 | 日記
 5月3日(金)のNHK総合「チコちゃんに叱られる!」は、19時30分から20時52分までのゴールデンウィーク拡大版スペシャルだった。たまたまスイッチを入れたらそうだったという程度で「ボーっと見てるんじゃねーよ!」と叱られそうな感じだったが、最初の質問「なぜ車両の運転席にはハンドルがないのに、電車は曲がれるのか?」を聞いた瞬間「オッ~!」と思わず身を乗り出し写真を撮った。
 私が、 「電車のハンドルはどこにある?」と疑問を持ったのは小学校4年の頃、中学3年生まで車酔いがひどかったので電車に乗ると必ず車両の一番前で立っていた。運転手の様子がバッチリ見える。左手と右手にそれぞれレバーを握り巧みに動かしながら電車を進めて行くのだが、カーブを曲がる時のハンドルがわからない。電車に乗るたびに運転手の動きを観察するのだが曲がる時の手の動きに規則性が見えず1年以上「?????」が頭の中でグルグル回っていた。

 5年生の時に、父親がXmasだったか、誕生日だったかは定かではないが、鉄道列車の玩具を買ってきてくれた。レールをつなぎ楕円状にして列車を置いてスイッチを入れると軌道の上を走り出した。ぐるぐる周回している様子を見た瞬間「電車にハンドルはいらない!」と閃いた。「なんや、なんや、そうやったんか!」と繰り返し叫んだと思う。両親や弟は私が何を言っているのかは理解できなかっただろう。電車に乗るたびに1年以上密かに悩み続けていたことを伝える術はなかった。あの時のスッキリ感は忘れられない。

 以来、「電車にハンドルはいらない」というだけでそれ以上深くは考えて来なかった。今回チコちゃんに「どこに秘密があるのか?」と改めて問われると答えられない自分がいて少し悔しかった。
 車輪の傾斜がポイントであるということがよく理解でき、60余年後に「なんや、なんや、そうやったんか!」と第2のスッキリ感を味わった。

 一緒に見ていた息子と妻は、いきなり写真を撮ったりはしゃぐ姿を怪訝な顔で見ていた。日本中の列車の車輪を製造している会社の様子が紹介されていたが技術力に感動した。
コメント
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