塩哲の色不異空

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ミュージアム巡り 光悦の大宇宙 赤楽兎文香合

2024-09-15 05:28:36 | ミュージアム巡り_2024
 次は、「赤楽兎文香合」(江戸時代、本阿弥光悦作、陶製、3.5/8.5/
7cm、一合、東京・出光美術館所蔵)は、赤土の蓋も身も箆で甲盛の香
合。
 内側は蓋や身それぞれに糸切りの痕が見られ、身は茶碗の底に高台
をつけたような案配で成形。蓋表には鉄絵と白土を使い兎が表されて
いる。その筆遣いは俊敏だ。

 実は、この作の箱書きに“宗達”とあり、旧蔵者の原富太郎は絵付に
ついて俵屋宗達と考えていた。
 しかし、光悦筆と伝わる絵画作品は極めて少なく、琳派研究の山根
有三は、この作品を寛永4年(1627)卯年に光悦自身が施したものであ
り、“光悦画の最も確かな史料”と指摘。
 現在、光悦自身が絵付した作品は、この兎文香合のほかに例はない
ため、とても貴重な一品だ。
 もとは松平不昧が所持していたと伝わり、その後、原三渓が手にし
ている。
TNM(台東区上野公園13-9)
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